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納車からのベビーマッサージ

5月21日(月)

今日もなかなか忙しい。

午前中は、いよいよ新車の納車である。

いま乗っている「青色のステーションワゴン」は、2003年5月26日(月)に納車されたものである。

なぜ、日付を正確に覚えているかというと、この日、宮城県沖で比較的大きな地震が起こったからである。

この日の夕方6時頃、新車を引き取るために、3年間乗っていた車に乗って販売店に向かった。

たとえ3年間といえども、愛着のある車である。

しばらく道を走っていると、突然、車が左右に揺れだした。

「イヤヨ、イヤイヤ~」

と、まるで車が別れを嫌がっているような動きをしたのである。

車も、別れを惜しんでいるのだなあ、こんなこともあるんだなあと思っていたら、実は地震で揺れていたのであった。

当時の記録によれば、この日の18時24分に地震が発生していたとあるから、私はこのとき、車に乗って国道13号線を走っていたことになる。

さて、そのときに買い換えた「青色のステーションワゴン」も15年がたち、ブレーキを踏むと異音が出るという現象が起こるようになった。

何回かに1度、ブレーキを踏むと、

ブブブブブブブブブブブブ~!

と非常に大きな音がするようになったのである。

調べてもらったのだが、原因不明である。

ちょっと怖くなり、ちょうど車検の時期でもあることから、思い切って車を買い換えることにしたのである。

一生のうちに自分が買える車は、おそらくわずか数台である。どうせならいろいろな車に乗る方が楽しいのかも知れないが、僕は車にまったく関心のないので、トレードマークがわりに「青のステーションワゴン」に乗り続けることにした。

世間では、同じ車種の車に乗り続けようとする人と、車を買い換えるたびに違う車種にする人と、二通りあると思うのだが、どちらが多いのだろう?

あなたはどちらですか?

ちなみにうちの父は、新しく買い換えても同じ車種の車に乗り続けた。

「前の前の職場」のOさんも、長年乗り続けてきた「カリブ」という車がぶっ壊れたあとも、新車の「カリブ」を買っていた。

どうも私の周りには、同じ車種の車に乗り続ける人が多い。

まあそれはともかく。

すべての手続きを終え、新車の前に行くと、営業担当のNさんが、

「では、これから納車式を行います」

と言った。

納車式って何だ?

Nさんは大きな花束をもってきており、

「花束贈呈です」

と言って、その花束を僕に渡した。

ずいぶんと派手で、大ぶりな花束である。いままでこんな大きな花束なんてもらったことなどないぞ。これは慣習なのか???

「以上で納車式を終わります」

終わりかい!

気がつくとお昼近くになっていた。

お昼を作って食べたあと、午後は、市内の施設でおこなわれた「助産師さんと遊ぼう!」というイベントに参加する。

1時開始ということだったが、少し遅れて、1時20分頃に会場に到着した。

すると、畳敷きの大広間みたいなところに、60組くらいの赤ちゃんとそのお母さんが座って、歌を歌いながら赤ちゃんとコミュニケーションをとっていた。

何なんだ!この異様な光景は!

と、初めての光景に、僕はすっかりたじろいでしまった。

しかも、60組ほどのほとんどが母親のみで、例によって父親は僕しかいない(のちにもうひと組、夫婦で来た人たちがいた)。

前方のほうを見ると、女優の淡路恵子みたいなベテランの助産師さんが司会をしていた。

「さあ、では歌を歌いましょう!歌詞カードを見ながら大きな声でぇ!」

「雨雨ふれふれかあさんが

じゃの目でおむかえうれしいな

ピッチピッチちゃぷちゃぷランランラン

かけましょかばんをかあさんの

あとから行こ行こ鐘が鳴る

ピッチぴっちゃぷちゃぷランランラン

あらあらあの子はずぶぬれだ

柳の根かたで泣いている

ピッチぴっちゃぷちゃぷランランラン

かあさんぼくのを貸しましょうか

君君このかささしたまえ

ピッチぴっちゃぷちゃぷランランラン

ぼくならいいんだかあさんの

大きなじゃの目に入ってく

ピッチぴっちゃぷちゃぷランランラン」

これを、ほとんどが女性ばかりの大広間で大声で歌うのは、かなり恥ずかしい。

しかし、作詞はかの北原白秋だから、おろそかに歌うこともできない。

歌が一通り終わり、しばらくの休憩のあと、今度はベビーマッサージである。

休憩が終わり、もうすぐベビーマッサージが始まるころ、娘が火がついたように泣き出した。

抱っこしてあやしても、泣き止む気配がない。

「こりゃあ授乳だね。ちょっと別室で授乳してくるから、ベビーマッサージ、どんなことをやるのか、見ておいて」

そういうと妻は娘を連れてどっかへ行ってしまった。

「はい、ではベビーマッサージをはじめま~す!」

前方の舞台では、赤ちゃんの人形を使って助産師さんがベビーマッサージのお手本を始めた。

その動作に合わせて、みんなが、自分の子どもに対してベビーマッサージを始めた。

しかし、僕の目の前には、何もない。なぜなら、授乳に行ってしまったから。

一人ぽつんと取り残された私は、手持ちぶさたのまま、他の人たちのベビーマッサージを見るよりほかないのだが、その光景は、いかにもアヤシい。

ほどなくして、私の前にいる母親が、授乳を始めた!

もちろん、授乳用のカバーをしているので、赤ちゃんの口元は何も見えないのだが、だが前方で行われているベビーマッサージのお手本を見ようとすると、どうしてもその人が視界に入ってしまうのである。

もうこうなると、被害妄想の誇大妄想で、

(あいつ、育児を口実に別の目的で参加しているんじゃないか、と思われているんじゃないだろうか…)

と、もうその場に居たたまれなくなってしまった。

こころなしか、周りの母親たちが、不審人物を見るような目で僕を見ているような気がする。

かといって、その場から離れることもできない。なぜなら、ベビーマッサージの段取りを見て覚えなければならないから。

かくして、ベビーマッサージのお手本が終わったころ、授乳が終わり妻と娘が戻ってきた。

「ベビーマッサージ、どうだった?」

「ごめん、お腹が痛くなった」

といって、僕はその場を離れ、トイレに駆け込んだのであった。

ベビーマッサージで助産師さんがどんなお手本を見せてくれたのか、まったく入ってこなかった。

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コメント

KBS「スーパーマンが帰ってきた / 共同育児区域 初歩パパたち ベイビーマッサージに挑戦」

https://youtu.be/nvsp5VFyqfs

投稿: ベビマこぶぎ | 2018年5月22日 (火) 10時59分

宝石ビビンバ 9話
(0:30あたりから)
https://youtu.be/Ew_xIbcApiQ

投稿: 本格的な納車式(こぶぎ) | 2018年5月22日 (火) 13時13分

しかしよく見つけてくるねえ。

ベビーマッサージ講習は、まさにこんな感じでした。

投稿: onigawaragonzou | 2018年5月24日 (木) 00時33分

では、次の方。

ハイ、先ほど鬼瓦監督は「それにしてもよく見つけてくるねえ」と呆れ口調でおっしゃいましたが、昨日のこぶぎ君側の会見では、「うんがの話にうんがでコメントするのはさすがに気が引けると監督に直訴したところ、「一行目で(本文記事を)潰せば(コメント欄に)出してやる」「やらなきゃ意味ないよ」と言われ、やむなく韓国童謡やドラマのネタでタックルするしかなかった」と言っていました。監督はこのようなことを本当に言ったのですか?

信じて頂けないかとは思いますが、私からの指示ではありません。

あのねえ、さっきから適当なことばかり言っていないで、ちゃんと説明して下さい。

えー、先ほどから同じ質問の繰り返しですので、これにて会見を打ち切らせて頂きます。

ちょっと待って、あなたの発言で、吹きだまりブランドが落ちるかもしれませんよ。

ええ、確かにブランドは地に落ちましたが、このコメント自体はオチていないようで。

投稿: こぶぎ会見 | 2018年5月24日 (木) 17時03分

ちょっと待って、あなたの発言で、吹きだまりブランドが落ちるかも知れませんよ。

落ちません!

なぜです?

きっとまた吹き返すでしょう。

投稿: onigawaragonzou | 2018年5月24日 (木) 23時51分

おーい山田くーん、座布団15ヤード罰退させて。

それにしても、サゲを2パターンにするとは、まるで談志の高座みたいだね。

投稿: 春風亭こぶ太 | 2018年5月25日 (金) 09時18分

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