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博多の夜

鬼瓦殿

こんばんは。高校時代の友人・元福岡のコバヤシです。福岡滞在中です。

今日は仕事のゴルフでヘトヘトになった後、福岡に住んでいた頃たまに行っていた家族経営の和食屋に行って死ぬほど食べさせられた後、中洲の行きつけだったバーに行きました。

バーはいつもより混んでいて、マスターに挨拶しつつ席に着いたのですが、暫くすると他のお客さんと入れ替わりで、四人ですが入れますか?と、渋い感じの少しお歳を召した紳士が2人、若い女性連れで入って来ました。

バーのカウンターは席が少ないので、マスターから詰めて貰っても良いですか、と言われたので席を詰めたのですが、4人の団体で来られると煩そうでちょっといやだなぁと最初は思っていました。

私の横に座った上品な感じの紳士が、申し訳ありませんね、と非常にスマートな感じで言ってくれたので、いやまあ大丈夫ですなどと返して、耳に入ってくるその人達の話を聞くともなく聞いていたのですが、私の横に座った方とは別の紳士が、非常によく通る渋い声で、私の横の紳士に対して、兄さん兄さんと話かけます。最初は、博多のお金持ちの兄弟が久しぶりに会ってバーに来たのだろうぐらいに思っていたのですが、その兄さんと呼ばれる方はもう一人の紳士に対して、善次郎さん(だったと思う)だったか二座衛門さんだったかと、およそ普通の人とは思えない名前で呼びます。

暫くつい聞き耳を立てて聞いていると、名古屋の公演では若い子達がどうだこうだとか、この間の京都公演はどうのこうのという話になって来ました。そこで、ちょっと待てよ、今は博多は六月の歌舞伎公演の時期だと思い当たったのですが、横の紳士は、自分は役が嫌で15まで公演には出なかったとか、自分は昭和17年生まれでもう77だけど、誰誰も同級生だったっけとか、60年前ぐらいには先斗町の女の子のところに通ったもんだとか、だんだん凄い話になってきます。

そのうち連れの女の子が与一さんはどうだこうだと、私の横の紳士に話かけます。与一さんてどっかで聞いたなあなどと思っていたら、その女性達がせっかくだから記念写真を撮りたいのだけどとマスターにお願いしています。マスターは快く引き受け、我々の方から四人連れの写真を撮ったので、まじまじと私の横の紳士の顔を見たのですが、77とは思えない上品な顔立ちで、昔はさぞやカッコ良かったんだろうなあと思わせる風貌です。そういえば話の中に、松竹との契約更新が毎年あるだのと言っていたのを思い出し、そこで初めて、そうか、この人はもしかしたら林与一ではないか、と思い当たりました。

その後、与一さんは最近、孫やお弟子さんに連絡を取る時にラインとか使うんだけど、なかなかこういうのには慣れなくて大変なんですよ、などと私の方を見てたまたま話してくれたので、私も、いや〜スマホとか私も全然使いこなせませんよ、などと少し言葉を交わさせていただきました。

暫くして、与一さんはスマートにお会計を済ませ、我々に対してまた、お騒がせして申し訳ありませんでした、と言って去って行きました。

与一さん御一行が帰った後、店に残った私ともう一人のお客さんとマスターは、やはり往年の大スターは周りへの気遣いもスマートだし、歳をとっても美男子だなあなどと、少し盛り上がった次第です。

ということで、林与一とたまたま博多のバーで隣り合ったという話でした。

どうも夜分失礼しました。

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