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こぶぎさん、POPデビュー!

最近、POPという言葉をよく耳にするのだが、何だろうと思っていたら、「Point of purchase advertising」の略語で、「紙を広告媒体としてその上に商品名と価格、またはキャッチコピーや説明文、イラストだけを手描きしたもの」をいうんだね。

ほら、スーパーなんかで、食品の安売りをするのに、紙に値段とかキャッチコピーを手書きで書いて商品の横に掲げているやつ。

最近は本屋さんなんかでも、平積みした本の横に、その本を宣伝するためのPOPが掲げられていたりすることが多い。

今日は、そんなPOPにまつわるお話。

先日、仕事で「前の前の職場」を訪れたとき、こぶぎさんと再会し、お昼を食べに行ったり、夜にはオフ会をしたりした、ということを書いた

こぶぎさんの車に乗って移動しているとき、こぶぎさんが言った。

「あの本、全部読みましたよ」

あの本、というのは、僕が最近関わった、戦場日記に関する本である。

戦争中に南の島で餓死したある日本兵が書き残した日記にまつわる本なのだが、いろいろな人に勧めても、内容が「戦争もの」ということで敬遠する人が多く、なかなか読んでもらえないことに、ひどく落ち込んでいたところだった。

発売後、すぐに読んでくれた友人がごくわずかいたのだが、こぶぎさんもその一人だった。

こぶぎさんは運転しながら、後部座席にいる僕に言った。

まるで本で作ったドキュメンタリー映画だね。本という形にしたのがよかった」

後部座席で聞いたので、ニュアンスを正確に受け取れたかは不安なのだが、とにかくそのような感想を、ひと言、言ってくれたのである。

僕自身もそういうつもりで本作りに参加していたので、それが伝わったんだな、と思い、とてもうれしく思った。

で、このことを、編者のOさんと、編集者のOさんに伝えた。

「ドキュメンタリー映画好きの友人が、さっそく本を読破してくれたそうで、「まるで本で作ったドキュメンタリー映画だね。本という形にしたのがよかった」と感想を述べてくれました」

それから数日経って、編者のOさんから返信が来た。

「『まるで本で作ったドキュメンタリー映画だね。本という形にしたのがよかった』

本書を編みながら、まるで本の形のドキュメンタリーを撮影し、編集している感覚でした。

それが読者の方にも伝わっていると思うと、ほんとうにうれしいです。

さっそくポップでも使わせていただきました。

ご友人にも御礼をお伝えいただけましたら幸いです」

なんと!こぶぎさんの感想が、本のPOPに使われたというのである!

では、ご覧いただきましょう!

Pop

ただ、こぶぎさんにはギャラは発生しません。悪しからず。

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