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こじらせ新書のコーナー

…というわけで、ラジオネーム・こぶぎさんから「鬼瓦さんが次に新書を出すとしたら、どんなタイトルがいいか」略して「こじらせ新書のコーナー」にネタをいただきましたけれども。

まだまだ、「こじらせ新書」のタイトルを募集しております!

そうそう、それで思い出したんですが。

僕が尊敬する映画作家の大林宣彦さんの本に、

『なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか』(幻冬舎新書、2008年)

というタイトルの新書があって、これは書き下ろしではなくて、語り下ろしなんだけれども、このタイトルがまさに「こじらせ新書」と呼ぶにふさわしいタイトルなんです。

この本が出た当時、あの大林監督が、なんでこんなタイトルの本を出しちゃったんだろう?と訝しんで、実際に読んでみると、タイトルと関わりのある内容はごく一部で、あとは別の話だった、ような気がする。

で、僕はこの本を買ったかどうか、よく覚えていない。

タイトルがアレだったので、大林監督の本を集めていた私も、さすがに買わなかったのかも知れない。あるいは買ったんだけれども、引っ越しの時に売っちゃったのかな。

それくらい、「タイトル」が逆効果になって、真のファンである僕は、この本から離れていったのである。

いまから思えばですよ。たぶん、このタイトルを付けたのは、著者ではなく、出版社の編集者だってことが、よくわかります。

当時、こういう新書のタイトルが流行ったんですね。

…とここまで書いて、急に恐くなっちゃった。

このたび僕が出した本のタイトルが、まさにこれと同じパターン。

尊敬する大林監督と同じ経験、というか同じ辛酸を舐めたんだな、ということは光栄なんですけれども。

このタイトルのセンスって、10年前のものなんですよね。

いや、「なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか」というタイトルを見た2008年の時点で、

タイトルのセンス、古っ!!!

って思っちゃったんですから、10年以上前のセンスかも知れませんね。

あと、「なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか」というタイトルを見て、真の大林監督ファンである僕が本を買うのをためらった、という事実から考えるとですよ。このタイトルを見て、

俺の真のファンが離れていく!!

ということになると思うんですよ。

まあ、実際にはファンがいるわけではないんですけどね。

そんなことを考えると気に病む毎日なんですが。

まあそれでも、うれしいことがないわけではありません。

「前の職場」の教え子だった卒業生から連絡が来て、

「購入いたしました!冒頭の前口上を読みましたが、大学の時に初めて先生の講義を受けて感動したことを思い出しました」

「先生の講義を受けているみたいでした!面白かったです!」

とメッセージをくれました。

ありがたいねえ。持つべきものは卒業生。タイトルにためらうことなく読んでくれた。

それで思い出したんですが、このたびの本は、いままで僕が教えた卒業生のために書いた本だったってことです。

本文の語り口は、たぶん講義の語り口と同じだからね。

なるべく多く卒業生たちに読んでほしい。

で、読んでいる時間は、大学の頃のことを思い出してほしい。

…なんてね。

いつか出したいと夢見ている、韓国留学顛末記もまた、同じようなテイストのタイトルになったら、イヤだなあ。

本当は、

『キョスニムと呼ばないで!』

というタイトルがいいんだけれども、

『韓国の語学学校にはなぜ中国人留学生が多いのか』

とかになったら、イヤだなあ。

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コメント

「こじらせ新書コーナー」投稿

中国を知るには韓国留学が最強の方法である

東大式・コントで覚えた韓国語で年商7億ウォン

Dear Friend~マ君と過ごした最後の夏(読書感想コンクール推薦図書)

投稿: ラジオネーム・こぶぎ | 2018年9月 9日 (日) 18時29分

3番目のタイトルは「こじらせ新書」ではなく「山崎メソッド」ですね。
この際、「山崎メソッド」も可としましょう。

投稿: onigawaragonzou | 2018年9月 9日 (日) 22時06分

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