戦場カメラマン
10月22日(月)
今日は、職場の一斉休業日。
午前1件、午後1件の保育園の説明会に行った。
午後に見学した保育園は、ある建物の2階の一室を利用した、こぢんまりしたところだった。
私たちのほかに、もうひと組、見学者がいた。
もうひと組の見学者のほうは、シャレオツというのか、意識高い系というのか、まあそんな感じの夫妻だった。
とくに個性的なのは、旦那さんのほうである。
背がひょろ高くて、ニット帽をかぶり、ひげを生やして、Tシャツにジーンズという出で立ち。そして人懐っこい表情。
なんとなく「戦場カメラマン」といった風貌である。
いや、僕の中では完全に彼は「戦場カメラマン」になってしまった。
若い園長先生がいろいろと説明してくれるのだが、その「戦場カメラマン」は、
「ふむふむ」
「なるほど」
「ほうほう」
「それはすごい」
などと、いちいち説明に感動するのである。
こっちは、いろいろなところで何度も保育園の説明を聞いているものだから、さして新鮮味もない。だから無反応に近いのだが、その「戦場カメラマン」だけは、園長先生の言葉に、
「ふむふむ、なるほど、それはいいなあ」
などといちいち感動しているのである。
そのうち、自分の子どもを抱きかかえて、園児たちの遊んでいるところにズンズンと入っていった。
いつのまにか、園児たちとフランクに会話を始めたのである。
最終的には、園児たちと「ハイタッチ」なんかしてやがる。
なんか、人生をとても楽しんでいる人だなあ。
と思って、またしてもやっかみの感情が芽生えたのであった。
心なしか、月齢6カ月のうちの娘も、その「戦場カメラマン」を苦虫を噛みつぶしたような顔で見ていたように思えたのだが、気のせいかも知れない。
「私たちには絶対できないよね」
「ああ、できないね」
と、帰り道、落ち込んだのであった。
あの人、どんな仕事をしている人なんだろう?
どんな人たちの輪の中にも入っていけるあの感じは、もう「戦場カメラマン」にしかみえない。
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