今年最後の劇場映画鑑賞
12月23日(日)
1本目の映画「ボヘミアンラプソディー」を見終わったあたりから、寒気がしてきて、体調がおかしくなってきた。2本目、どうしようかなと思ったのだが、これを逃すとみるチャンスがないかもと思い、体調は不調に向かっていたが、2本目の映画を見に行くことにした。
本当は、ソン・ガンホ主演の「タクシー・ドライバー」とセットで見たかったのだが、「タクシー・ドライバー」のほうが、公開が終わってしまって、この時期、都内で見ることができたのが「1987」のほうだけだったので、やむなく「1987」だけを見ることにした。
韓国で、「386世代」という世代の言い方がある。1990年代に30代(3)で、1980年代(8)に大学生で学生運動に参加し、1960年代生まれ(6)である人びとをさす。1987年は、韓国で大規模な学生運動が起こった年である。
1987年、僕は高校を卒業し、浪人生だった。だから、この時期に大学生だった人たちと、ほぼ同世代といってよい。日本はバブルを謳歌していたが、同じ年、韓国では未曾有の学生運動が起こり、多くの学生が当時の軍事政権の犠牲になってしまったことなど、当時の僕は、まったく知らなかった。
この映画も、ポイントの多い映画なのだが、映画としての感想だけ述べる。
何がすごいって、まずは豪華なキャストである。キム・ユンソクとハ・ジョンウが「哀しき獣」以来の7年ぶりの共演ですぞ。
「哀しき獣」といえば、僕がキム・ユンソクを「斧を持つのが世界一絵になる男」と評した、あの映画ですよ!
ちなみに、この記事は、このブログのヘビーダマラーことこぶぎさんが自身のブログの中で、「祝・まる10年!ラッキーオブラッキーエピソード大賞!」に選んでくれました!
今回の「1987」では、キム・ユンソクの狂気ぶりに、かなり磨きがかかっています。対するハ・ジョンウも、相変わらずキレッキレの演技をしています。
ほかに、僕の大好きなユ・ヘジン。ほんと、この役者、いいよなあ。さらに、あのソル・ギョングが、本来ならば韓国を代表する主役級の俳優なのに、脇にまわっています。まことに、贅沢なキャスティングです。
で、映画じたいはどうかというと、1987年当時のことを描いたという映画史的意義は置いといてですよ。韓国映画をいままで見てきた僕からすれば、韓国によくある「勧善懲悪映画」の作りだなあ、と思いました。だから目新しさは、実はそれほど感じなかった。
とはいえ、こうした映画が作られること自体が、韓国の底力だとも思います。
じゃあ日本で、数年後に、辺野古を舞台にした劇映画が作られるか?フクシマを舞台にした劇映画が作られるか?といったら、まず、作られることはないでしょう。つまりそういうことですよ。
まあそれはともかく。
結局、今年劇場で見た映画は、
「1987、ある闘いの真実」
のたった4本でした。
ということで、今年の鬼瓦映画大賞は、「ボヘミアン・ラプソディー」に決定しました!
| 固定リンク
« 大団円構造 | トップページ | 今年最後の自画自賛 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- KOC雑感2024(2024.10.19)
- ドリーム(2024.10.01)
- わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!(2024.09.22)
- 団地のふたり(2024.09.16)
- きみの色(2024.09.08)
コメント