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慣らし保育

4月3日(水)

保育園入園後、最初のうちは、保育園に慣れさせるために「慣らし保育」というのがある。

「慣らし保育」の期間は、フルタイムで預けるのではなく、午前中の2時間程度預けるだけなので、預けたと思ったら、すぐに迎えに行かなければならない。

子どもも慣れないだろうが、親も慣れない。

入園式の時、園長先生は「お子さんを預ける時、申し訳ない、とか、ごめんね、という顔をしてはダメです。気持ちはわかりますが」とみんなに説明していた。つまり、預けるときは、親が明るい顔をしないと、子どもが不安になる、ということなのだろう。

朝9時に保育園に行くと、やはり「慣らし保育」で子どもを預けるお母さんが1人、私より一足早く来ていた。

そのお母さんが子どもを預けて部屋を出て行ったあと、僕が子どもを預けて部屋を出たのだが、部屋の外で、そのお母さんがまだ残っていて、部屋の中の様子をじっと見ていた。まるで「家政婦は見た!」みたいな感じで。

どうやら預けた子どもは泣き叫んでいるらしい。そのことが心配で、そのお母さんはなかなか保育園を出ることができないのだろう。

部屋を出た僕が、そのお母さんと目が合うと、すみません、という感じで、そそくさと保育園の玄関の方に歩いて行った。僕もそのあとに続いて、玄関の方に歩いて行く。

玄関で靴を履いて、「よろしくお願いします」といって僕は保育園を出たのだが、そのおかあさんは、なかなか出ようとはしない。子どものいる部屋を向いて、部屋から漏れる泣き声を聞いて、少し涙ぐんでいる様子だった。

そこに園長先生が通りかかり、

「大丈夫ですよ」

というと、そのお母さんは、

「ごめんなさい。つい気になっちゃって」

と、涙をぬぐって、ようやく保育園を出る決心をしたようだった。

あまりにその様子が哀れに見えたので、僕もつい、

「じきに慣れますよ」

とそのお母さんに言って、保育園をあとにした。

さて、2時間後。

保育園に迎えに行くと、娘は一心不乱に遊んでいた。

保育士さんが、

「全然泣きませんでしたし、おやつもしっかり食べましたよ。お遊びもしていたし」

と言った。

うちの娘は、3月末生まれなので、1歳児クラスの中でも最年少なのだが、そんなことも関係なく、ふてぶてしく遊んでいたようだった。

保育士さんが付け加えた。

「うんちもしてましたよ」

「うんち、したんですか?」

「ええ」

「硬かったですか?」

「いえ、普通便でした」

「そうですか」

「ふつう、保育園に入ったばかりだと、緊張してうんちが出ないものなんですが、うんちが出たってことは、さほど緊張していないということなんでしょう」

入園式の時に、園長先生がうちの娘を見て、「大物になるわね」と声をかけてくれたことを思い出した。

娘はとくに泣きわめくこともなく、無事に「慣らし保育」1日目を終えた。

そういえば、朝のお母さんとその子どもさんは、どうなったのだろう?

ひとつ思ったのは、親が泣けば、子どもも泣く。親が笑えば、子どもも笑う。

だから笑って送り迎えすることが大事なのではないか、と。

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