保護者会
5月11日(土)
保育園の保護者会があるというので、参加した。この日、妻が出張なので、僕1人が行くことになったのである。
保護者会にはじめて参加してみたのだが、参加している父親はあまりいなくて、大部分は母親である。
まあそれはともかく。
保護者会は、午前9時から11時までの2時間である。
最初に全体会というのが30分ほど行われた、0歳児クラスから5歳児クラスまでのすべての保護者が集まって、保育園の理念だとか、給食の話、保健の話といった、保育園全体に関わる話を聞く。
園長先生からは、保育園の理念と、今年度の保育テーマ、というお話があった。
保育園の理念というのは、「子どもの力を信じ、生きる力の基礎を育む」的な、不変の理念といったものなのだが、それとは別に、毎年、「今年度の保育テーマ」というのを決めているのだという。いわば、キャッチフレーズのようなものである。
昨年度は、「好きなことをいっぱい見つけよう」的なテーマだったのだそうだが、今年度は、昨年度と違う新たなテーマを決めなければならないとして、保育園のスタッフの方たちが、学校でいうところの職員会議のようなことをして、決めたのだそうだ。
その決定過程も含めて、園長先生からお話しがあったのだが、まず会議の場で、保育士さんから、「今年はどんなことをしたいか」というのを上げてもらい、それをホワイトボードに書き出していくのだという。
たとえば、「主体性を身につけさせる」とか、「ひとりひとりの個性を大切にする」とか、まあそういったことである。そういったことを、ホワイトボードに書き出していく、
こうして出されて意見をふまえて、「わかりやすいキャッチフレーズ」を作るのだという。
素人目に見たら、どのような保育をするかというのは、年ごとにそうそう変わるものではないから、わざわざ毎年毎年キャッチフレーズを考えなくてもいんじゃね?と思うのだが、どうもそうはいかないらしい。
で、最終的に、いろいろな意見をふまえて、「遊びを通じていろんなことを見つけよう」的なキャッチフレーズになったのだという。
結果的に、あんまり昨年度と変わりないじゃん!と、素人目には思うのだが、たぶん僕のような考えは間違いなのだろう。自己啓発セミナー的なワークショップを、毎年毎年、保育園のスタッフの方たちがやることを通じて、組織の中での意識改革というか、意識の共有というか、そういうことをはかっているのだと思う。だから、毎年の保育テーマを決める儀式というのは、とっても大事なことなんだろうなあと納得することにした。
全体会の後は、各クラスに分かれての懇親会である。担任の先生から、子どもたちがふだんどんな過ごし方をしているか、というお話があった。
散歩、給食、遊び、昼寝といった、保育園の1日について担任の先生がその様子を細かく説明してくれるのだが、その説明の中で必ず1回は、そクラスのれぞれの園児について言及するのである。
なかなか説明が難しいが、たとえば、保育園の散歩について説明するくだりがあったとする。すると、
「散歩といえば、○○ちゃんですよねえ。○○ちゃんは、誰よりも早く、スタスタと歩いていって、咲いている花の近くに寄ったりして、散歩を楽しんでいます」
とか、遊びのくだりでは、
「遊びの時には、××ちゃんが、とても積極的におままごとをしたりしているんですよ~」
とか、まあそんな感じで、担任の先生の説明の中に、どこかしら1回は、自分の子が登場するという配慮がなされているのである。
ちなみにうちの娘の場合は、
「給食の時に、△△ちゃんは、給食を本当に美味しそうに食べますねえ」
と、給食のお話しの時に名前が出たのであった。
もちろんこうした説明は、担任の先生による周到な準備の上でなされているものであり、通常の保育業務の合間に、こうした保護者会準備もしなければならないかと思うと、かなりたいへんなお仕事であることが、容易に想像できる。
保護者会は、自分の子どもがどのように保育園で過ごしているかを知る機会だけではない。保育士の先生が、日々どのような苦労をされているかを知る機会でもあるのだ。
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