元同僚の本
すっかり疲れ切ってしまって、ブログを書く気力がない。
5月10日(金)
元同僚の友人から本が送られてきた。重厚な専門書である。
何年か前に、その友人と都内で一献傾けたときに、ここに来る前に出版社の人と打ち合わせをしていた、と話していたことを思い出した。あれからどうなったのだろう、と思っていたのだが、あのときに打ち合わせしていた本が、ついに完成したのだな。
先月も、元同僚の友人から共著の本が送られてきたし、先日はドンジュさんからも学位論文をまとめた本が送られてきた。そういうめぐり合わせの時期なのかも知れない。
さっそく、はじめの部分を少し読み始める。
専門分野が異なるにもかかわらず、専門的知識のない僕でも、内容がスッと頭の中に入ってくる。それどころか、読んでいて、ワクワクしてくるのだ。素材の持つ面白さや、語り口の巧みさもさることながら、僕はあることに気づいた。
その友人と同僚だった頃、たわいもない会話を含めて、日常的に対話を繰り返してきた。そのときの発想や語り口が、僕の中にしみ込んでいるから、文章がスッと入ってきたのかも知れない。
もちろん、そのときの対話というのは、このたびの本の内容とは関係のないものばかりだったが、
「ああなるほど、あのときの対話が、この本の中でこのような形であらわれているのか…」
と、感じさせるものだったのである。
うーむ。うまく説明できない。
つまりなんというか、人間というのは、日常の何気ない会話の中にも、その人の基本的な考え方、というのがあらわれていて、逆にその人の文章を読んだときに、その人の日常的な会話の中にその片鱗が存在していたことに気づくのである。
…うーむ。ますます何を言ってるのかわからない。
本の文章からは、その同僚が葛藤し、吟味し、時間をかけてまとめ上げていった様子が思い浮かんだ。噛みしめて読むべき本である。
本来ならばここに書く前に、その友人に直接、感謝と感想を書かなければならないのだが、それは日を改めて書くことにし、今日は本を受けとった喜びを書くにとどめる。
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