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消去法の果てに

9月26日(木)

長距離移動して、会議に出席する。

昔から続いている会議なのだが、今年度は委員の改選があり、僕は今回から委員として初めて会議に出席することになった。

僕が最年少で、僕以外の委員は、僕よりもひとまわり以上、年齢が上の方たちばかりである。しかも委員を以前から継続している方々ばかりである。つまり僕だけが新参者なのだ。

委員の改選がおこなわれた年度であったため、議事進行をする委員長を委員の中から選出しなければならない。

委員長の選出は、委員の互選によって決めるのだが、こういう場合、会議の場で突然決めるのではなく、あらかじめ委員長を委員の誰かにお願いしておいて、会議の場では、ほかの委員がその人を推薦する、という形をとる。

つまり、互選と言ったって、

「○○さん、委員長をやりませんか?」

「いえいえ、××さんこそ、委員長にふさわしい」

といった譲り合いをしなくてすむように、あらかじめ委員長を決めておき、会議の場では形式的に互選の形をとるのである。

当然今回も、そういう形で委員長が決定した。

委員長が決定すると、委員長は議長席に座り、議事が始まる。

「委員長を仰せつかりました。よろしくお願いいたします。ではまず、副委員長を決めたいと思います。副委員長は、慣例により委員長が指名することになっておりますので、○○委員を副委員長に指名したいと思うのですが、いかがでしょうか」

ここまではおそらく、シナリオどおりである。○○委員が副委員長になるのは、ほかの委員全員も納得した人選だった。

これで決まったと思った矢先、○○委員が手を上げて、おもむろに発言を始めた。

「ちょっと発言をさせてください。私、今回をもちまして委員を引退いたします。ですので副委員長はお引き受けできません」

ええええぇぇぇぇっ!!!

まさかの引退宣言!!!

たぶんだれも予測していなかったことである。もし前もって誰かが知っていたとしたら、委員長が○○委員を副委員長に指名するはずがないからだ。

その場にいた全員の目が点になった。

「…どういたしましょうか…」

ここからはシナリオにない事態である。

事務局が助け船を出した。

「そうしますと、次に長く委員をしておられるのは、××委員ですので、××委員に副委員長をお願いできればと…」

すると××委員が、

「私はダメです。私は副委員長にふさわしくない」

とお断りになった。

「…そうしますと…、その次に長く委員をされておられるのは△△委員ですので、△△委員に…」

「私なんかダメですよ。ふさわしくない」

「…そうしますと、□□委員に…」

「ダメダメ」と□□委員は食い気味に断った。

「そうなりますと、あとは鬼瓦委員になりますな」

「ぼ、僕ですか???」

「お願いできますか?」

「だって、今日初めて会議に出席したんですよ」

それに僕はいちばん若いんですよ、と言おうとしたが、ためらった。

「ほかにいらっしゃいませんので、ここはひとつ、お願いします」

「……」

というわけで、事情もまったくわからないまま、まさかの副委員長就任である。

まるで、ダチョウ倶楽部の「どうぞどうぞ」のコントのような、マジシャンズセレクトである。

副委員長の仕事は、委員長に不測の事態が起こり、会議を欠席するようなことになったときに、副委員長が委員長の代行として、議事を進行する、というものである。

そういう事態にならないことを、祈るばかりである。

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