科捜研の女
小学2年生の姪は、ご多分に漏れず、サンタクロースの存在を信じている。
だがその存在に対する疑念が、姪の中で生まれたらしい。
きっかけとなったのは、同じクラスの友だちの発言である。
「サンタクロースは、うちのお母さんかもしれない」
この友だちの発言を聞いて、姪の心は揺らいだ。
(ひょっとして、毎年うちに来るサンタクロースも、ほんとうはお母さんなのではないだろうか?)
「お母さん、サンタクロースは、ほんとうはお母さんなの?」
「なにバカなこといってるの?そんなわけないでしょう?」
と、お母さんに一笑に付されたのだが、引き続いてお母さんが、
「サンタさんに、どんなプレゼントをお願いするの?」
と聞いてきたときは、姪が一瞬、答えるのをためらった。そして考えたあげく、
「…いちご…」
と答えた。ふだんならば高価なプレゼントをサンタさんにお願いする姪が逡巡したあげく、「いちご」と答えた理由は、万が一サンタさんがお母さんだった場合、プレゼントの予算はわが家の家計から支出されることになるから、高価なプレゼントをおねだりすることを、ためらったのである。
「あとねぇ…」
「なに?」
「お手紙」
「お手紙?サンタさんの?」
「うん」
さて、これは何を意味するのか?なぜ、サンタさんのお手紙なんかがほしいのか?
姪は、なんとかして、サンタクロースがお母さんであるという仮説の当否を確かめたいのである。そのためには、サンタさんの手紙の筆跡がお母さんの筆跡と同じかどうかを、確かめればよいのだ。
姪はドラマ「科捜研の女」の大ファンなので、おそらくはそこから得た着想なのかも知れない。
もちろんお母さんも、その手には乗らない。英語の手紙を書けば、筆跡はバレないのである。「サンタクロースは外人さんだから、英語で手紙を書いてくれたのよ」とかなんとか言えばよいのだ。
はたして姪は、サンタクロースがお母さんであることを、証明できただろうか。
よい子の読者のみなさん、サンタクロースの存在は、いつごろまで信じていましたか?
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コメント
今年のNORADサンタ追跡は、3Dだ。
https://youtu.be/HxJzLox1PfI
リアルタイムでは、サンタさんはコロラド上空にいるらしい。https://www.noradsanta.org/
投稿: こぶぎ追跡 | 2019年12月25日 (水) 16時16分