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寝たのはどっちだ!

1月14日(火)

ごくたまに、母と同室で寝ることがある。昨日が、その日だった。

そういうときは、たいてい、母が先に眠りにつく。するとほどなくして母の鼾がはじまり、

(しまった、マウントをとられた!)

という思いにとらわれる。

で、僕がそのあとに眠りにつくことになるのだが、母の鼾に加え、ふだん寝ているベッドとは違い、枕が変わっていることもあり、全然眠れない。昨日はそれに加えて、次の日のことが気がかりで、そのことばかりが頭の中をグルグル回って、まんじりともしないのである。

それに対して母は、鼾をかいてぐっすりと眠っている。

結局、僕は一睡もできずに朝を迎えた。

朝5時頃、母が目覚めた。

「昨晩は一睡もできなかったよ」

というと、

「何言ってんの!!あんた、すごい鼾をかいてたわよ!!」

と母が答えた。

「鼾がうるさかったのは、そっちだろ!」

というと、

「あんた、本気で言ってんの?部屋が揺れるくらいの鼾をかいてたんだから。おかげで眠れなかったのは私のほうよ」

と反論する。

どういうこっちゃ???

母が嘘をついているとは思えない。

よくよく聞いてみると、少なくとも深夜0時から3時まで、僕は大鼾をかいて寝続けていたというのである。

「いや、俺は一睡もできなかったぞ」

「じゃあ聞くけど、あんた、私がトイレに起きたことは覚えてる?」

「…いや」

「ほら、覚えてないってことは、そのときには寝ていたということよ」

うーん。そういわれるとそうなのだが、だがたしかに僕の意識のなかでは、母の鼾のせいで僕は一睡もできなかったのである。

…実は同じようなことが、過去に何回かあった。

いまでも鮮烈に覚えているのが、30年前、僕が大学生だった頃のことである。

あるとき僕は、あることがきっかけで知り合ったおじさん二人と、旅行に行くことになった。たしか一人が60代、もう一人が40代のおじさんだったと思う。

で、旅行先のホテルで、40代のおじさんとツイン部屋に泊まることになった。

ところがその40代のおじさんの鼾がうるさくて、僕はそのとき一睡もできなかったのである。

朝になり、そのおじさんが起きるなり、僕に言った。

「鬼瓦君の鼾がうるさくて、全然眠れなかったよ」

ええええええぇぇぇぇぇっ!!!

眠れなかったのはこっちの方だよ!

…と言いたかったのだが、年上の人なので、反論できなかった。

このときの記憶とまったく同じことが、昨晩もくり広げられたのである。

30年前の当時、僕はそのおじさんが嘘をついていると思い込んでいたのだが、その後似たような体験が何度かあり、あのとき、僕が大鼾をかいて寝ていたというそのおじさんの証言は、本当だったのではないかという気がしてきた。

いったいこれは、どういうこっちゃ???

ここで思い出すのが、「ジャングル・リベンジ」である。

ここから先は、わかる人だけがわかればよろしい。

マレーシアのジャングルのブンブン小屋で、「俺はこんな場所では一睡もできねえ」と嘆いていた藤やんが、誰よりも先にグーグーと寝てしまい、大泉さんはじめみんなに呆れられたというシーンがある。

僕はその場面を見て、腹を抱えて笑ったのだが、あの場面こそが、僕にとっての真実なのではないだろうか???

「藤やんは俺だ!俺もこの通りだったんだ!」

という「七人の侍」の菊千代ばりの台詞が頭の中をよぎったのであった。

これも、わかる人だけがわかればよろしい。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

フランクフルトのユースホステル。

同室の2段ベットの下にいたのは、インド人のセールスマンのおじさんだった。

「私はうるさく寝る(スリープ・アラウド)ので、先に謝っておきます」というと、

「いびきを掻くのは、肉を食べるからだ。俺は肉を食べないから、いびきはかかない」と教えてくれた。

その晩、彼が高いびきで寝ていたことは言うまでもない。

そして、こちらが起きると彼は既にいなかった。

たぶん彼も、こちらの轟音に自説を再確認して、早めに旅立ったのだろう。

投稿: 肉食こぶぎ | 2020年1月15日 (水) 13時29分

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