毎日が大規模イベント
2月26日(水)
新型コロナウィルス肺炎の影響は、日増しに強くなっている。
3月25日(水)から3月29日(日)にかけて、研究仲間の何人かで、韓国のT市に出張に行く計画を立てていた。
T市は、僕が10年前、韓国に留学していたときに住んでいた町である。今度の仕事も、自分の母校というべきT市のK大学を訪問することになっていたのだ。
久しぶりに「母校」を訪れるということで、はりきっていたのだが、T市はたちまち新型コロナウィルスが蔓延する町となり、昨日、外務省が「レベル2」(不要不急の渡航禁止)の地域に指定した。
そこで昨日、T市への出張は中止することにしたのであった。
同じく昨日、うちの職場で、「職場で3月末までにおこなう予定の大小のイベントは、原則としてすべて中止」というお達しが出た。
3月20日(金)、21日(土)と、僕が主催する「同業者寄合」を計画しており、計画書も事務に提出していたのだが、こちらの方も、やむなく中止にすることにした。
うちの職場では、200人規模のイベントから数人規模のイベントまで、ほぼすべて、中止にしたようである。
「同業者寄合」の中止のお知らせを、メンバーのみなさんにメールしたところ、メンバーのひとりであるSさんから来た返信に、次のようにあった。
「ところで、うちの職場は明日(27日)から3月15日(日)まで臨時休業し、その間不要不急の来客等も控えるように通達がありました。
こうしたことは初めてで、やや不謹慎ないい方ですが、新型コロナウイルス感染症よりも、世間の自粛や排除を求める動向の方が心配されます。
桜の咲く頃には、気持ちよく春を迎えられればと祈るばかりです」
まったくもってその通りと、僕は頷くしかなかった。お上から言われてしまっては従わざるを得ない。お互い、宮仕えは厳しいものですなあ。
つい先ほども、今週末に「西の町」でおこなう予定だった同業者寄合を中止するという連絡が入った。直前まで開催の方向で調整していたが、ついに中止の圧力に屈せざるを得なくなったらしい。中止を知らせるメールには、無念の想いが込められていた。
バッタバッタと中止の連鎖が続いているのだ。
しかし僕にとっては、そんなことよりも、もっと深刻な問題がある。
それは、僕が毎日、片道2時間、往復で4時間も、満員電車に乗って通勤しているという問題である。つまり、1日に4時間も、不特定多数の人たちと「濃厚接触」しているのだ。
イベントを中止したところで、満員電車に往復4時間も乗っていること自体が、大規模なイベントである。
言ってみれば僕は、毎日、朝と夕方に、大規模イベントに参加しているのだ。そっちの方をなんとかしろよ!政府は!
やれ時差通勤だテレワークだと呼びかけているみたいだが、そんなものどこ吹く風、といわんばかりに電車の中は混んでいる。
まるで、船底に大きな穴が開いてそこからどんどん水が入ってきていまにも船が沈みそうなのに、一生懸命柄杓(ひしゃく)で水を掻き出しているようなものだ。
ん?たとえがわかりにくい?
つまり、「焼け石に水」だってことだ。
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