コミュニティFMを聴いた午後
3月8日(日)
高校時代の部活の1年後輩のアサカワ君が、地元のコミュニティFM局のラジオ番組でゲスト出演する話を聞いて、ちょうどコロナウィルスの影響で外出の用事がなくなり、自宅で過ごしていたので、そのラジオ番組を聴いてみることにした。
僕は全然知らなかったのだが、地域密着型のFMラジオ局が、うちの町の近くにもあったんだね。
時折挟み込まれる交通情報が、あまりにミクロな情報すぎて面白い。この辺に住んでいる人には必須に情報だろうが、違う地域に住んでいる人にとってはどうでもいい情報なのである。
さて、番組は13時半から始まった。30分番組である。
司会のラジオパーソナリティーの女性がいて、アサカワ君がゲストである。
聴いていると、どうやらこれまでも何度かゲスト出演したことがあるようで、この番組の常連さんのようである。
「サックス奏者の、アサカワさんです!」と紹介していたが、これを聴いて、「ああ、あのアサカワさんね」とわかってくれるリスナーは、どのくらいいるのだろう?僕にとってアサカワ君は、高校の部活の後輩としてむかしから知っているだけであって、世間的に彼がどう認知されているのか、よくわからないのである。
だが、地元のコミュニティFM局の番組にゲスト出演するくらいだから、やはりそこそこ有名なのだろうか?
いずれにせよ僕にとっては、どんな番組であれ、ラジオ番組に呼ばれること自体がうらやましい。
もう一つうらやましいのは、彼が「サックス奏者のアサカワさんです!」と紹介されたことである。
「生身の人間」として紹介されている、とでもいったらよいか。
たとえるなら、
「今日のゲストは、柴又の寅さんです!」
と紹介されて、リスナーが、
「ああ、あの寅さんね」
と納得している感じ?寅さんって誰だよ!みたいな。
番組は、アサカワ君がどのようにしてサックスと出会ったか、とか、どうしてブラジル音楽に目覚めたのか、とか、4年前のリオ五輪でスタッフとして活動していた時の思い出とか、最近の活動についてだとか、当たり前だが、アサカワ君にまつわる話ばかりだった。
まことに不思議な感覚である。これが有名人ならいざ知らず、ラジオで喋っているのは高校の後輩なのである。しかも彼は、決して有名人というわけではないのだ。「高校生の時にサックスに出会いました」と言っていたが、知ってるよ!だって俺、その場にいたもん!
一つ感心したのは、ゲストとしてのトークを無難にこなしていたことである。むかしから自分に正直な人間だから、このご時世、いきなり現政権批判とかやり出すんじゃないだろうかとヒヤヒヤしていたが、そこはそれ、大人の対応をしていた。
昨年、ブラジルから来日したなんとかさんというミュージシャン(多分有名な人なのだろう)が呼びかけて結成して楽団に参加し、合宿のような雰囲気のなかで練習をして、ライブをしたことがとても楽しく、最終的には楽団が家族みたいに思えて別れ難かった、という話が、聴いていてうらやましかった。もう何年も、そんな経験をしていない。
番組の一番最後に、その時のライブで演奏した曲が1曲かかった。テナーサックスのソロは、アサカワ君自身によるものだった。
その曲を聴いた、もうすぐ2歳になるうちの娘が、その曲に合わせてご機嫌に踊っていた。
近くCD化されるそうである。待ち遠しい。
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