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のれんに腕押し

毎年、5月の大型連休に、出身高校のOBで作った吹奏楽団が定期演奏会をおこなっている。僕も若い頃は楽団員として演奏会に出ていたのだが、いまはすっかり遠のいてしまって、ここ数年は申し訳ないことに聴きにすら行っていない。

今年の定期演奏会は、新型コロナウィルスの影響で中止になってしまった。ま、仕方がないことである。

で、僕は考えた。

演奏会をやるはずだった日に、オンライン会議システムを使って、演奏会とはいかないまでも、オンラインOB会をやったらいいんじゃね?

オーケストラの団員一人一人がリモートで楽器を演奏してハーモニーを奏でる、という動画を見たことはあるが、あれはちょっと難しそうだ。でもオンライン飲み会なら十分に可能ではないか?

僕はそれを、SNSを使って後輩に提案してみた。

僕の予想では、「その提案、いいですね!ぜひ実現しましょう!」という反応が返ってくるだろうと思っていた。しかしさにあらず。まったく反応がない。

いや、正確に言えば、2人の後輩から反応があった。

「オンライン飲み会経験者ですが、どうしても1人の話をみんなで聞く形にならざるを得ず、個別の会話が同時に乱立するカオス状態が作りにくい、というか本当にカオスになるだけなので7、8人が限界かなと思います」

なるほど、そういうものか。人数が多いと収拾がつかないということか。

「じゃじゃじゃじゃじゃあ‥たとえば複数のアカウントを作って、最初に7〜8人単位の飲み会を同時進行で始めて、ある程度時間がたったら他のグループのところに自由に行き来する、というのはどう?飲み会で席替えするような感じで」

僕はシステムがわからないなりにも、アイデアを出したつもりだった。すると今度は別の後輩が、

「‥‥それも難しいと思います」

えええええぇぇぇっ!そうなの???

結局その後は、誰からも何も意見がなく、終わってしまった。

いやいやいや、俺は別にハナっから参加する気がなかったからいいんだが、よかれと思って提案したことがこれほど冷たくあしらわれるとは思わなかった。もっとも、よかれと思っているのは僕だけで、相手にとっては余計なお世話なのかもしれない。

それとも、俺抜きでそういう計画が進んでいるとか?「ははあん、さては俺のいない間にメロン食ってやがるな」という、例のアレである。

どっちにしろ、完全に意気消沈して、今後は他人によかれと思って何かを提案するのはやめようと誓った。今までも何度もしくじってるからね。

やっぱり、「ヘビーだまらー」によるいつものオフ会をこぢんまりとやるくらいがちょうどよい。

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コメント

言われてみれば会社の複数拠点を繋いだオンライン会議も発言者が1人で、その後順番に各拠点が意見を言うという形態で進行しますね。

実はオンライン飲み会って、本店から偉い人が来て、意見交換会という名の接待飲みを開催し、みんなで偉い人のありがたい話を聞く。金を払って数時間残業みたいな状態にしかならないのでしょうね。
しかも居酒屋なら料理の取分けや酒の減り具合で「次何飲みますか」みたいな自然な話のぶった切りもできますが、オンラインじゃ厳しい。
本当に気心の知れた数名じゃないと成立しないのでしょう。

ちなみに私は出勤人数抑制で出勤したりしなかったりな状態ですが、人が足りないので残業してます。
会社的には出勤人数を減らしているので感染リスクを減らすという社会的責任は果たしているという認識らしいですが・・・。

投稿: 江戸川 | 2020年4月27日 (月) 14時11分

なるほど、とても説得力がある。会議システムを使ったオンライン飲み会である以上、仕事の延長のような感じになる危険性をいつもはらんでいるんだね。本当に気心の知れた人とでないと、もたないね。

投稿: onigawaragonzou | 2020年4月29日 (水) 02時02分

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