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狭間のウルトラシリーズ

YouTubeのウルトラマン公式チャンネルで、「ウルトラマン80」を無料配信しているというので、観てみることにした。

その名の通り、「ウルトラマン80」は1980年に放映された。僕が小学校6年の時にあたる。

僕は「ウルトラマンタロウ」や「ウルトラマンレオ」あたりから、ウルトラシリーズから離れてしまったクチなのだが、この「ウルトラマン80」は、けっこう面白く観ていた記憶がある。というか、ウルトラマンのシリーズのなかでもかなり好きな部類に入る、と思う。

あらためて観てみると、特撮の完成度が高く、主題歌や音楽もかっこいいので、当時はそのあたりに惹かれて観ていたんだと思う。

何より、80年代初頭に特有の「時代の明るさ」のようなものが感じられる。校長先生役が坊屋三郎さんだったんだね。これもまた貴重である。

あと、「のんちゃん」こと白坂紀子さんが出ていたことも、あらためて思い出した。

僕はこの頃、TBSテレビで平日の夕方5時から放送されていた「夕焼けロンちゃん」という番組が好きで、欠かさず観ていた。子供向けの情報番組で、司会が「ロングおじさん」という、TBSのアナウンサーの吉村光男さんで、何代目かのアシスタントが、白坂紀子さんだった。のちに俳優の志垣太郎さんの妻となる。

僕は白坂紀子さんの顔をテレビで毎日見ていたものだから、その白坂紀子さんが「ウルトラマン80」に出演するという情報を「夕焼けロンちゃん」で知って、「ウルトラマン80」を見始めたのだと思う。「知ってるお姉ちゃんがドラマに出演している!」という感覚だったのだろう。

ところがこのウルトラマン80は、ウルトラシリーズの歴史のなかで、どのように評価されているのか、よくわからない。

何となく僕のなかでは、「ウルトラマン」から「ウルトラマンレオ」までが、一つの連続したシリーズで、そこからブランクがあり、平成のウルトラシリーズ(僕は全然見ていないのだが)が始まる、というイメージがあり、その中でウルトラマン80は、宙ぶらりんの位置にいるのではないか、という気がするのである。しかし、もっと評価されていい作品だと思う。

で、ウルトラマンの公式チャンネルでは、1979年に放送されていたアニメの「ザ☆ウルトラマン」も無料配信されているということを知り、これも観てみることにした。僕が小学校5年生のときにあたる。

この「ザ☆ウルトラマン」、実写ではなく、アニメという特異な作品なのだが、実はそうとう好きだった。一般的には、どんな風に評価されているのかはわからないが。

どんな内容だったかはほとんど覚えていなかったのだが、YouTubeで無料配信されていた回を観てみたら、やはり面白かった。

僕が観た回がたまたまそうだっただけのかどうかわからないが、地球防衛軍が戦艦風の乗り物で宇宙へ出向いていって、宇宙人とか怪獣を攻撃する、というストーリーになっていて、宇宙戦艦ヤマト色がとても強かったんだね。というか、宇宙戦艦ヤマトそのものじゃん!「ウルトリア」という乗り物は、宇宙戦艦ヤマトの構造と酷似しているし、主人公の声は、宇宙戦艦ヤマトの古代進の声の人と同じ富山敬さんだし、「ワープ航法」なんて使って瞬間移動したりしているし。主題歌だって、ささきいさおだぜ。

どうやら1979年は、宇宙戦艦ヤマトのリバイバルブームだったそうである。たぶんそれに影響されて、宇宙戦艦ヤマトに寄った作品にしたのだろうか。観ている当時の僕も、親近感を持って観ていたのかもしれない。

あと、隊員の一人の声が、初代のウルトラマンで隊員役だった二瓶正也さんだし、ピグモンも登場するし、初代のウルトラマンに対するリスペクトも忘れていないのがいい。

で、この「ザ☆ウルトラマン」も、ウルトラシリーズではたぶん宙ぶらりんの位置にあると思うのだが、こちらも、もっと評価されるべき作品だと思う。

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コメント

80は第3期ウルトラシリーズの2作目と言われますが、
「初代~レオ」が一括りというのも分かります。
ちなみに
1期「マン~セブン」
2期「帰マン~レオ」
だそうですが、個人的には帰りマンは1期よりでしょ。と個人的感想。
鬼瓦先生同様80はもっと評価されるべき作品と思います。
夜シーンの特撮、操演技術はずっと見てられる。
80年代にウルトラマンを放送するにあたり製作者が自問自答した結果が(視聴率は低かったが)よく出ている良作です。

投稿: 江戸川 | 2020年4月 5日 (日) 17時26分

たしかに「帰マン」は「ウルトラセブン」との「思想の連続性」みたいなものが感じられるね。むしろ「エース」になるとちょっと違う段階になったというか。あんまり真剣に観てこなかったから、勝手な印象にすぎないけど。

投稿: onigawaragonzou | 2020年4月 6日 (月) 00時35分

金八先生の影響からか、主人公を学校の先生という設定にしたり(その結果、時間外勤務でUGMの隊員になったために、怪獣がもっぱら夜に出現したり、主人公の二足のわらじが激務すぎていつも学校に遅刻するとか)、主題歌が当時売れていたゴダイゴを思わせる曲調であるとか、とにかく当時の視聴率の取れそうな要素を詰め込んで作った感じ。それだけに制作陣の葛藤は大きかったのだろう。まだ第3話までしか見てないが、「泣くな初恋怪獣」は、そんなウルトラマン80の世界観をよくあらわしているエピソードだと思った。

投稿: onigawaragonzou | 2020年4月24日 (金) 02時01分

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