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オンライン懇親会にビビる

7月11日(土)

今日は、僕にとって初めての、オンライン研究会である。

職場でオンラインの会議は何度となくやっているので、zoomじたいには慣れているのだが、研究会に参加するのは、これが初めてなのである。

しかも、いままでに参加したことのない、まったく専門外の研究会に初参加するというのだから、さらにハードルは高い。

なぜ専門外の研究会に参加することになったのかというと、昨年の11月に、その研究会の主宰者の方とあるところで知り合い、ふとしたきっかけで、その方とこの1年、小さなプロジェクトを進めることになった。お会いしたのはそのときだけで、その後はコロナ禍のせいもありたまにメールをやりとりする程度なのだが、その方が、ご自身が主宰する研究会をオンラインで開催するというのでお誘いのメールをいただいたのである。

専門外の研究会だし、知り合いもほとんどいないと思ったので、黙って話を聴いているだけなら気楽なものだろうと思い、参加することにした。

直前になり、主宰者の方から、

「オンライン研究会の後、オンライン懇親会もやりますので、それぞれ飲み物とおつまみを用意してご参加ください」

とメールが来た。

オンライン懇親会かあ。これもまた経験がない。世に言う「zoom飲み会」ってのは、どんなものなんだろう?ちょっと興味が引かれた。ちょっと参加してみよっかなあ…。

さて当日。参加者は全部で30人くらいだという。

参加メンバーを見て、いささか驚いた。

15年ほど前にいっしょに「大きな仕事」をしたMさん、2年ほど前にいっしょに仕事をしたA出版社のOさん、いまいっしょに仕事をしているB出版社のOさん、そして昨年度まで僕が主宰していたプロジェクトに何度か参加してくれたFさんなど、知り合いがけっこういたのだ。しかも、いずれの方も僕とは異なる業界にいる人たちである。

不思議なものである。これまでまったく別のところでいっしょに仕事をしていた人たちと、ひとつのオンライン会議システムの中で、再会したのである。相変わらず、引きが強いねえ。

とくに15年前にいっしょに「大きな仕事」をしたMさんは、僕がzoomの会場に入室するなり、

「あれ、鬼瓦さんじゃない?東京の仕事の時以来だよね」

「ご無沙汰しています。再会できてうれしいです」

ちゃんと覚えていてくれたことに感激した。

午後2時30分から始まった研究会は、けっこう盛り上がって、4時間後の6時30分頃に終了した。

いままでオンライン会議ではストレスがたまる一方だったが、あんまり利害関係を考えずに自由闊達に議論できる場に久しぶりに参加できて、なかなかにおもしろい体験だった。

さて、問題はその後の懇親会である。

7時から開始ということだったが、娘をお風呂に入れなければならないし、夕食もいっしょに食べなければならないしで、開始時間の7時から参加するというのは不可能である。

ならば途中から参加しようかな?とも思ったが、僕以外のメンバーはすでに関係性ができあがっている、そんなグループの中に、懇親会に遅れて参加する、というのは、僕も気まずいし、ほかの方々にとっても興ざめなのではないか、という不安が襲ってきた。

これがもし親しい間柄だったら、遅れて参加してもどうってことはないんだけどね。

なにより僕は、懇親会でどんなことを話していいのかわからない。誰とも話ができずに黙ったままで画面を見つめることになってしまうのではないだろうか?これでは間が持たない、と、どんどんビビってしまった。

…というわけで、結局オンライン懇親会は遠慮することにした。

オンライン懇親会参加への道のりは、まだまだ遠いなあ。

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