雑談欲求
7月9日(木)
車で1時間半ほどかけて、県をまたいで病院に行く。やはり電車に乗ると感染のリスクが高いという不安があるので、仕方がない。
今日はわずか数分の診察のためだけに行くのだが、かといって行かないと、次の予約が取れないので、無意味だなあと思っても行かなくてはならない。たった数分のために、一日がかりの大仕事である。
病院に着いて、ビックリした。待合室が患者でごった返しているではないか!
これは3密なのか?そうではないのか?よくわからない。
かなりの時間、待たされたあげく、2分ほどで診察が終わった。
うーむ。これならば、オンライン診察みたいなものでも十分だったんではないだろうか。これだけのことで、かなり体力を消耗した。
病院に通うにも、体力がないといけない。
結局、主治医の先生と数分しゃべって終わりか…。話す内容も、最低限の情報だけである。
考えてみれば、コロナ禍以降、雑談というものをほとんどしていない。職場では、誰に対しても業務に関わる最低限の話しかしていないし、昨日の会議では、僕は結局ひと言も発言しなかった。
そういえばちょうど1週間前、都内に出たついでに、出版社の編集者の方と、1時間ほど喫茶店でお話をしたんだった。
1年くらい前だったか、その方からお手紙をもらい、一度お話しをしたのだが、その後はとくに仕事の進展がなかったため、しびれを切らしたその方が、またお会いしたいということでその前日に連絡をいただいたのだった。で、急遽、お会いすることにしたのである。なのでその方にお会いするのは、2回目である。
親しい間柄というわけではないので、バカ話ができるというわけではない。基本的には仕事というか原稿に関する話なのだが、それでも相手が聞き役で、僕の方が自分の関心の赴くままにお話しするという形なので、なんか久しぶりに雑談をした、という気持ちになったのである。
話していくうちに、なんとなく構想がまとまっていくような気がしたのだが、かといって、仕事が進むとは限らない。
それでも、出版社の方は出版社の方で、このコロナ禍のなかでかなりたいへんであるらしく、結果を出していかなければならないという焦燥感もあり、なんとか仕事を進めてもらいたいという思いもあるのだろう。
のらりくらり交わしていた僕も、ちょっと申し訳ないなあという気持ちになり、少し仕事を進めなければと思ったのであった。思っただけである。
「1時間、タダで講義を聴かせていただいた気分です。ぜひそれを形に」
「はぁ」
僕は久しぶりに1時間もじっくりしゃべったので、すっかり疲れてしまった。
でもいま自分がやりたいのは、「雑談」だということに、あらためて気づいたのである。
最近もっぱらラジオばかり聴いているのも、そのせいかもしれない。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 散歩リハビリ・14年後(2024.10.21)
- ふたたびの相談(2024.09.29)
- 今年の新語流行語大賞予想・2024(2024.09.28)
- 引きが強い親子(2024.09.21)
- 素浪人になりたい(2024.09.19)
コメント
オンライン授業から対面授業に切り替わって、はや10日目となった。
断捨離ネタにオンライン落語ネタ、IZ*ONEから自宅湯治用の手づくり入浴剤研究の成果まで、なんでもしゃべれる生活が戻ったが、マスク着用のまましゃべらないといけないきまりなので、まったく話しづらい。
大体、隣棟の教室まで階段を下って上って歩いていく時から、もう息苦しいし、そもそも、空気を吐いて声を出すのに、マスクで息を止めるというのが、物理法則にそぐわない。
マスク越しだと音が小さくなるので自然と声を張り上げたのか、授業が終わったら喉が痛くなった。
と思ったら翌日になっても直らない。3か月ぶりに大勢の人と会ったからか、風邪にかかったようである。
日に何度も手を洗い、ソーシャル・ディスタンシングに始終マスクまでしているのに、新型ならともかく、旧型ウイルスにやすやすとしてやられるとは、先が思いやられる。
まあ旧型なので、ほどなく直ったが、マスクの息苦しさはあいかわらずなので、文字通り閉口して昨日、「クリアマスク」を通販で取り寄せた。ロッテデパートの食品売り場のおばちゃんが付けているような、透明プラスチック製のあのマスクである。
口元が丸見えになるので、装着した顔面はすこぶる間抜けであるが、上部から息が抜けるので、段違いにしゃべりやすいから、仕方ない。
ただし、このマスクはプラスチック製なので水分を一切吸い込まない。だから、90分もしゃべると「俺の中の感染者数」の飛沫が、まあべっとりと付着している。
これまでは何も気にしなかったが、こういうことが分かると、もうマイクには素手で触れない。ハンケチでも巻いて持つことにするか。
ポストコロナ時代の最新流行スタイルは、ずばり「鶴田浩二スタイル」で間違いないようである。
投稿: 古い奴ほど新しいこぶぎ | 2020年7月10日 (金) 07時50分