上映会
8月21日(金)、22日(土)と、「前の勤務地」で、僕が少しだけかかわったドキュメンタリー映画の上映会が行われた。
僕にとって、このドキュメンタリー映画が「前の勤務地」で上映されることは悲願だったのだが、多くの有志の方々のお力で、この約束がはたされたことは、じつに感慨深い。
きっかけは、昨年(2019年)4月末にさかのぼる。
「前の勤務地」で大林宣彦監督の講演会があるという。しかも企画者のひとりが、昔の仕事仲間の旧姓Mさんである。
手帳を見ると、この日だけ、仕事がなく、ぽっかりと空いている。
これは日帰りで講演会を聴きに行けという神のお告げか?と思い、新幹線で片道3時間かけて講演会を聴きに行くことにした。
その1年前(2018年5月)、大林監督にインタビューをする機会に恵まれたのだが、その機会を作ってくれた、若きO監督も、その日はたまたま空いていて、その講演会に参加することになった。そこで僕たちは大林監督と再会することになるのだが、とくにO監督はほかにもさまざまな人と出会い、地元の有志の方々と「いずれかならずこの地で上映しましょう」と約束を交わした。
そしてその約束が現実になったのである。
このコロナ禍で、映画を上映することはかなり困難をともなうことだったと思うが、時間をかけて周到に準備し、実現にこぎつけた実行委員の方々の熱意には、敬意を表さずにいられない。
上映会にあたって、メッセージを書いてください、という依頼が来たので、僕は700字ほどのメッセージを書いてお送りした。僕自身は、昨年大林監督の講演会を聴きに行き、懇親会に顔を出したというだけで、今回の上映会の実現には何の役にも立っていないのだが、以前この地に住んでいたというご縁で書かせていただいた。
上映会が終わった直後と思われる時間に、O監督からメールが来た。O監督はオンラインで舞台挨拶をしたそうで、上映会が順調に進んだということと、実行委員の方々の強い思いに感激したと書かれていた。
そのメールには、上映会のときに配られた、手作りのパンフレットのPDFが添付されていた。
そこには、O監督の書いたメッセージはもちろん、僕の書いたメッセージも掲載していただいたのだが、それよりも驚いたのは、実行委員の方々のメッセージの、想いの強さだった。自分の書いた拙いメッセージが恥ずかしくなるほどに、映画を上映することへの想いにあふれた文章だった。
O監督のメールからほどなくして、僕が「前の勤務地」時代に大変お世話になったIさんからもメールが来た。僕が勝手に「人生の師」と仰いでいる方で、大林監督よりも3歳ほど年上の、人生の大先輩である。
ここ最近、Iさんとメールをやりとりする機会があったのだが、この上映会のことはお知らせしそびれていた。ところがIさんから、さきほど上映会に参加してきましたとのメールをいただき、まさかIさんが上映会に参加されていたとは思わず、見ていただきたい人に見ていただいたなあと、これもまた感激したのであった。
旧姓MさんやIさんなど、映画を通じて旧知の親しい人とまたつながることができるというのは、なんとも嬉しいものである。映画には人と人とを結びつける力がある。それは、大林監督の映画から学んだことでもある。
さてここからが宣伝。
9月4日(金)~10日(木)、この映画が「前の勤務地」の映画館で公開されることが決まりました。
9月5日(土)、午前10時の回の上映終了後、O監督による「オンライン舞台挨拶」が行われますが、そこに僕もオンラインで登壇する予定です!つまり「映画の舞台挨拶」をします!
そういえば「前の勤務地」に住んでいた頃、ある映画で「トヨエツ」が舞台挨拶に来ていたのを見に行ったなあ。してみると俺は「トヨエツ」みたいなもんか?
ま、今回はあまり照れくさがらずに、「前の勤務地」でお世話になった人たちにも宣伝しようかと思います。
9月5日(土)、劇場で再会しましょう。
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コメント
上映会から日が経ってしまいました。
お忙しい中メッセージを寄せてくださったことに
実行委員一同感動しております。
本当にありがとうございます。
勝手なイメージですが、大林監督から
O監督と鬼瓦さんに渡されたバトンを
受け取って走っているような気分です。
きっと全国でそういう人たちがたくさんいるんでしょうね。
投稿: もりもり | 2020年8月25日 (火) 23時51分
「映画の学校」という考え方や取り組みが、全国に広がるといいですね。
投稿: onigawaragonzou | 2020年8月27日 (木) 00時44分