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文章便利屋稼業

8月1日(土)

先週の金曜、ある方から、ある申請書を提出しなければならないのだがそのためには第三者の推薦書が必要なので、書いてほしいという依頼が来た。書類の最終締め切りは、8月10日消印有効なので、あまり時間がない。しかも、推薦書はメールに添付して送ればいいというものではなく、捺印した原本を提出するようにと、その要項には書いてある。

以前、お世話になった方なので、書くことは全然やぶさかではないのだが、申請書の内容を考えると、僕が書くのはお門違いなのではないだろうかといささか疑問を抱きつつ、まあそこはプロですから、申請の趣旨に合わせてすぐに書いて出すことにした。推薦書を書くこと自体は、「前の職場」でもさんざん経験があるので、別に苦にならない。その日のうちに書いて、翌日、捺印したものを郵送してその方のもとに届けた。

そして今日は、以前に一度だけお仕事したことのある方から、メールが来た。知り合いの海外の方が、その国からお金をもらってあるプロジェクトを実施することを計画しているのだが、そのプロジェクトの日本パートの代表者になってくれないか、ついては申請書の日本パートの部分を書いてくれないだろうか、という内容だった。

よくよく聞いてみると、昨晩遅く、海外の方からその方のもとに、いきなりプロジェクト計画の話が来て、申請書の締め切りも迫っているし、慌ててどうしようかということになり、僕の顔が浮かんで、僕に依頼のメールをよこしたのだという。

締め切りを聞いてみると、「8月10日までに、翻訳した上で、そのプロジェクト代表者の海外の方に送らなければいけない」という。あと10日しかないではないか。

その申請書には、日本パートが行うべき計画やチームのメンバーの名前とその役割、などを書く必要があって、つまりは計画やメンバーの人選などもこちらで行わなければいけないようである。

うーむ。この短い間で、それを完成させるのは至難の業である。人選にしたって、本人に内諾をもらった上でないと申請書には書けない。

厳しい審査があるそうなので、このプロジェクトが本当に採用されるのかどうかはわからないのだが、そもそも、自分がこのプロジェクトに参加するのは、物理的にも精神的にも不可能に近い。

しかし、である。

その方からいただいたメールは、かなり悲壮感が漂っていた。いきなり海外の方からこんな間際になって、日本チームを作って申請書を完成させろという無茶な依頼、というより命令が来たのである。その方からすれば、わらをもつかむ思いなのだろう。

メールをいただいたあとでお電話でお話ししたのだが、その方は、こんな無謀なお願いを一度しかお会いしたことがない方にお願いするのはまことに失礼きわまりないことは重々わかっているのですが…どうか前向きにご検討を、と、たいへん恐縮した様子でお話しになる。

まあ、海外の方が、ギリギリになって無謀な依頼をしてくることは、僕も何度も経験していることだから、それ自体は驚かないのだが、問題は、僕がそれにふさわしい人物かどうかである。きっと海外の方は失望するのではないだろうか。

だが、いろいろと聞いてみると、なかなか断れるような状況ではなく、仕方ない、申請書を書くしかないかなあと思い始めているところである。

こんなふうに、かなりタイトなスケジュールで、人の目にほとんど触れない文章を書く、という機会が、実はかなり多い。というか、今までそんなことばかりやってきた。文章便利屋などという需要があれば、すぐにでも起業したいくらいである。

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