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銀幕デビュー

9月5日(土)

今日は「前の勤務地」の映画館で、ドキュメンタリー映画のオンライントークをする日である。

「11時50分から始まりますので、10分前の11時40分にZoomのアカウントにお入りください」

と、実行委員のNさんからメールが来た。

今日は「オンラインダブルタスク」の日である。午前10時から午後5時まで、職場主催の比較的大きな会合が行われる。僕も関わっているので、そちらにも出席しなければならない。そしてその会合を途中で抜け出して、オンライントークに参加しなければならない。職場の会合の方は聴いているだけなので、中座しても支障はない。

8月27日(木)に、会場となる映画館と繋いでZoom の動作確認はしたが、トークの内容についてのリハーサルは、一切していない。

(大丈夫かなあ…)

と若干不安だったので、前日の夜にO監督に、

「保険をかける意味で、いくつか写真画像を画面共有できるように準備しておきましょう」

と提案した。

で、今日の午前11時40分を迎えた。

職場のオンライン会合のZoomアカウントを退出し、11時40分少し前に、オンライントークのZoomアカウントに入室した。

職場の会合を中座して、そのまますぐに400キロ離れた「前の勤務地」の映画館の会場に顔を出すのだから、さながら「どこでもドア」である。

ところがZoomに入ってみると、本日の主役であるO監督がまだ入室していない。

(大丈夫かな…)

11時42分。グループライン上にO監督から、

「教えていただいたZoomに入ろうとすると、待機中画面ホストが別のミーティングを主催中になっていますが、問題ないでしょうか?」

というメッセージが送られてきた。

11時44分。ZoomのホストNさんから、

「もう一度入り直していただいてもよろしいでしょうか」

という返信。

同分。O監督から、

「いまもう一度試してみましたが、同じですね。もうオープンしてますか?」

という返信。

11時45分。ZoomのホストのNさんから、

「はい。では改めてリンクをお送りいたします」

という返信。

(おいおい、11時50分に間に合うのか???)

もし主役のO監督が機械のトラブルでZoomには入れないということになったら、画面には僕だけが大写しになり、観客から、

「ふざけんな!金返せ!」

ということにもなりかねない。

11時47分。O監督から、

「入れました!」

という返信。なんとオンライントーク開始の3分前に、登壇者が勢揃いしたのであった。

というわけで、まったく打ち合わせなしの「ぶっつけ本番」のオンライントークが11時50分に始まった。持ち時間は40分である。

この場合、僕の立ち位置が難しい。

主役はあくまでもこの映画を監督したOさんで、観客はO監督の話を聞きたくて来ている。なるべく邪魔にならないように、それでいて(映画を作ったわけではない)僕がこの場にいることの意味も観客にわかってもらわなければならない。黙っていたら、(誰だあいつは?)ということになってしまう。つまり、喋りすぎてもいけないし、喋らなすぎてもいけないのだ。

実行委員会の方からは、「お二人でお話しいただいたあとで、会場から質問を受けます」と聞いていたので、当然、その時間もとっておかなければならない。ある程度の時間が来たら、二人のトークを切り上げる必要がある。

…といったことが頭の中にいっぺんに浮かびつつ、話す内容をさぐりさぐりしながらひとまずO監督とのトークが始まった。「保険」として準備しておいた写真画像も役立った。

話しているうちに、時計が12時13分となり、持ち時間の半分が過ぎた。そろそろ二人のトークを切り上げなければならない。僕は、高校時代の恩師であり、この映画の応援団の一人であるKeiさんからいただいたメールに書かれていた、

この映画は、見ると必ず何かを言ってみたい衝動に駆られる、そういう刺激が詰まっている」

というメッセージを引用して、

「会場のみなさんも、この映画を見ていろいろと話したいことがあるかと思います。ぜひ会場からの質問や感想をいただければと思います」

と会場に投げかけて、二人のトークを切り上げた。

会場からの質問や感想も順調に出て、会場の観客ととO監督とのやりとりも充実した内容になった。

かくして、40分の予定が50分くらいになり、オンライントークは無事に終了した。

緊張から解き放たれ、しばらくは余韻が冷めやらず、職場の会合の午後の部に復帰するには、少し時間がかかった。

しばらくして、実行委員の方から、オンライントークの様子を写した会場の写真が送られてきた。

僕の顔がスクリーンに大写しである!

これが僕の「銀幕デビュー」であった。

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コメント

本日はお忙しいところ貴重なお時間をありがとうございました。一観客としても参加してよかった、そう思えるトークでした。そして…
銀幕デビュー、おめでとうございます(笑)

あの質問への流れはNさんと打ち合わせたものかと思ってました。真実を知り、ビックリ。魔法使いですか!

たくさんお話したいことはありますが、まずは来月スタートのお仕事の準備、ご油断なく、乗り切れますように…

投稿: もりもり | 2020年9月 5日 (土) 23時27分

(問)次の中から足りないものを選びなさい(10点)

1 海亀への情け
2 壁書のクローズアップ(ハングルが小さくてヨメナイ)
3 クレジットを最後まで見ても出ない名前
4 同じ上映回でヒンモリアジョシと出くわす確率

投稿: 足りないこぶぎ | 2020年9月 7日 (月) 22時36分

こぶぎさん、アンケートへのご記入ありがとうございました。ハングルの壁書については、昨年現地で再撮影をしてもらって、目下解読中です。詳しくは次のオフ会で。

投稿: onigawaragonzou | 2020年9月 9日 (水) 22時53分

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