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どうも、熱狂的なファンの者です

10月9日(金)

朝、職場に行くと、今開催中のイベントの代表をしている同僚と廊下ですれ違った。

「いよいよ今日ですよね」

「ええ」

「あれ?リモート出演ですか?」

「そうです」

今日の夕方は、僕がヘビーリスナーとして愛聴するあのラジオ番組に、その同僚が開催中のイベントの宣伝を兼ねて出演するのである。スタジオに行かず、職場の仕事部屋からリモート出演するようだ。

僕はその同僚に、僕があのラジオ番組のヘビーリスナーであることを昨日メールで伝えていた。

しかし同僚は、その番組を1回も聴いたことがないという。

「影響力のある番組ですよ」

「そうなんですか。鬼瓦さんにも一緒に出てもらえばよかったですね」

「いえいえ、僕はたんなる一リスナーですから…。今から楽しみです。僕は、パーソナリティーのお二人のファンですからね。よろしく伝えておいてください」

「わかりました」

さて、午前から午後にかけていろいろな仕事をしていると、あっという間に夕方になってしまった。気がつくと5時半が過ぎていた。

すると、イベント代表の同僚が僕の仕事部屋にやってきた。

「…ラジオ聴きました?」

「いえ、まだ…。職場からの帰りの道中で、ラジコのタイムフリー機能を使って聴こうと思ってまして」

「そうですか。実はお願いがあるんですが」

「なんでしょう?」

「番組パーソナリティーのお二人に、イベントのカタログをお送りしようと思うんですよ」

「はあ」

「それで、私と鬼瓦さんの連名でお送りしようと思うので、ここにお名前を書いてください」

見ると、「謹呈」と書かれた短冊が2枚ある。一方の短冊の上の方には、男性パーソナリティーの名が書かれ、その下には同僚の名前が書かれている。

同僚の名前の左隣に、名前を書けということらしい。

もう一枚のほうには、「謹呈」と印刷された文字以外、何も書かれていない。

「こちらは?」

「こちらは、もうひとりの女性パーソナリティーのお名前を、鬼瓦さんに書いてもらいたいんです」

「はあ」

「で、その下に鬼瓦さんの名前を書いていただいて、その左隣に、私の名前を書きますから」

言われるがままに、短冊の上の方に女性パーソナリティーの名前を、その下に僕の名前を書いた。そしてその左隣に、同僚が自分の名前を書いた。

「しかし、「謹呈」の短冊に、僕の名前を書くというのはどうなんでしょう?パーソナリティーのお二人に「誰だこいつ?」と思われませんかね?」

同僚は、ラジオに出演したから名前を書く必然性があるが、僕はまったく関係ないのだ。

「大丈夫ですよ。言っておきましたから」

言っておいた?何を言っておいたんだ?

さて帰宅の道中で、いよいよ、同僚が出演したあのラジオ番組のMainのコーナーを聴くことにした。

40分ほどの話が終わって、いよいよMainのコーナーが終わりだな、という雰囲気になったのだが、そこで男性パーソナリティーが

「他に何かお知らせすることなどありますか?」

と同僚に聞いたところ、同僚は最後の最後に、

「あ、これは忘れないうちに言っておかなくては」

と前置きして、

「実はこの番組の出演のお話をいただいたとき、私の同僚で、イベントを一緒に作ってきたメンバーがいるんですけれど、お二人の熱狂的なファンで…」

「まあうれしい!」

「このイベントのことをこの番組で取り上げてほしいとメールを書こうかと思って悩んでいたところだったんだそうです」

「ああそうですか」

「そうでしたか~」

「ぜひお二人にがんばってくださいって言付かっていますので」

「ありがとうございます」

「うれしいです」

と、とてもよい雰囲気のうちに、Mainのコーナーが終わった。

…というか、「熱狂的なファン」って、俺のことじゃん!

ええ、たしかに、番組宛てにメールを出そうと本気で思いましたよ、ええ。

お二人に贈るカタログにつける「謹呈」の短冊に、出演したわけでもない僕の名前を書く理由が、これでわかった。

僕はお二人の「熱狂的なファン」として、コーナーの最後の最後のところで、紹介されたのだ!

名前は出されなかったけど。

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コメント

コブギスキー 1分前 @kobugisky

秋の改編で「AMのFM化」が進んでいる某ラジオ局のブログの10/9の記事の下部に、ポッドキャスト音声が張り付いてあります。radikoでないので、全国のふきだまらーの皆さんが聞けますよ。

なお、鬼瓦さんには10/11の記事から別番組の「文豪缶詰プラン+本妻と愛人が鉢合わせオプション付き」をおすすめします。

投稿: コブギスキー | 2020年10月11日 (日) 17時42分

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