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森繁の鯖

「高校時代の友人・元福岡のコバヤシ」が、このところメールをよくくれている。

僕は、それをほとんど編集せずにこのブログに転載しているのだが、それを意識しているのか、あるときからコバヤシのメールは、ブログ用の文章に整えて送ってくれるようになった。

僕の経験したことのない、サラリーマンの悲喜こもごもが僕にとっては新鮮なのだが、なんとなく山口瞳の小説『江分利満氏の優雅な生活』をも連想させる。もっとも僕は小説よりも岡本喜八の映画の方をよく覚えているのだが。

そういえば高校時代、コバヤシと二人で、山口瞳の家を探しに行ったことがある。コバヤシ、覚えているかなあ。

通っている高校と同じ市内に、山口瞳の家があるとコバヤシが聞きつけ、「じゃあ探しに行ってみよう」と、二人で、自転車を走らせて探しに行ったのだった。その当時僕は、山口瞳の名前は知っていたが、小説は読んだことがなかったので、たぶんコバヤシの提案でそういうことになったのだと思う。家を見つけて、「なるほど、ここか…」といって帰っただけだったのだが。

まあそんなことはともかく。

前回の「ゴルフの憂鬱」を読み返してみて、次の記述に引っかかった。最初読んだときには気づかなかったのだが。

アニサキスって何?一体何食ったの?森繁みたいに生の鯖食って当たっちゃたの?ここは福岡じゃないんだよ!と独りボケとツッコミを繰り返すばかりです」

この「森繁みたいに生の鯖食って当たっちゃったの?」って、当然わかるだろ?みたいなトーンで書いているけど、どういうこっちゃ??

「森繁」は言わずと知れた森繁久彌のことである。それくらいはわかる。

じゃあ、森繁久彌って、生の鯖を食べてあたってしまったことがあるのか?というか、たとえに出すほど有名な出来事なのか?

…と思って、「森繁 鯖」で検索してみたら、あるホームページに次のように書いてあった。

「日本人の食習慣からアニサキス症は古くからあったが、このアニサキス症を有名にしたのは俳優の森繁久弥さんであった。昭和62年11月、名古屋の御園座で舞台公演中、森繁さんがさばの押しずし(ばってら)を食べ、腹部の激痛を訴えて腸閉塞の診断で緊急手術を受けた。あまりの激痛から開腹手術となったが、激痛は腸アニサキス症によるものであった。この森繁久弥事件を、NHKが特別報道番組として取り上げたことから、アニサキスが有名になった」

なんと!「アニサキス症」が知られるようになったのは、森繁久彌が鯖の押し寿司を食べてあたったことがきっかけだったのか。しかもNHKが特別報道番組で取り上げるほどの大事件だったとはね。

だとしたら、この事件は誰もが知っている常識なのか???「アニサキス」といえば「森繁」なのか???

しかし僕には、この事件についての記憶がまったくない。昭和62年11月というと、僕が高校を3月に卒業して、受験浪人をしていたときである。コバヤシも同じく浪人中だった。彼はこの事件のことを覚えていたということだろうか?

と、つらつら考えていくと、そういえばコバヤシが一浪した理由が、「食あたり」だったということを思い出した!!

高校3年の時、コバヤシは第一志望の大学を受験する直前に、鯖だか蠣だかを食べたか何かで、ひどい食あたりになり、試験を休まざるを得なくなり、それで1年を棒に振ったのだった。

当時そのことを電話で僕に知らせてきたので、よく覚えている。

ここからは僕の推理。

食あたりで1年を棒に振ったコバヤシは、人並み以上に食あたりに対して敏感になっていたに違いない。そんなときに森繁の鯖事件が起こり、食あたりに対して人一倍気にしていたコバヤシは、そのニュースが鮮烈な印象となって残ったのではないだろうか。そしてこの年齢に至るまで、森繁の鯖事件は、コバヤシの深層心理に影を落としていたのである。

一方僕は、当時食あたりのことなんぞ気にもとめていなかったので、森繁の鯖事件はさほど印象には残らなかったのである。

この仮説がはたして正しいのか?それとも間違っているのか?

それは、「森繁みたいに生の鯖食って当たっちゃったの?」のくだりを読んで、「そうそう、そんなことあったね~」と多くの読者が共感するかどうかにかかっている。

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コバヤシ」カテゴリの記事

コメント

私も密かにブログを読ませていただいている昭和62年に同じ境遇だった者ですが、森繁事件の記憶がない方に一票です。ご参考までですが。

投稿: | 2020年11月 7日 (土) 15時50分

1票いただきました。

投稿: onigawaragonzou | 2020年11月 8日 (日) 01時01分

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