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最後5分の国際交流

11月7日(土)

木、金、土と、韓国留学の際にお世話になった先生が主催する国際会議がおこなわれた。日本と中国と韓国から、50名ほど集まってそれぞれが発表をする大規模なイベントである。

もちろん、コロナ禍で韓国に行くことができないので、日本側の参加者も中国側の参加者もすべてオンライン参加である。

僕は初日(木曜日)の夕方に20分ほど発表することになっていた。

会議自体は、午前9時から始まっているのだが、この日は午前10時から午後3時まで、職場で二つの会議があり、参加できるのは、実質上は自分が喋るグループの時間帯だけである。

午前10時から始まった一つ目の会議は、思いのほか長くかかり、お昼ご飯を食べる時間がないまま、午後1時からの会議に突入した。

午後3時に会議が終わった頃にはもうヘトヘトである。

自分が発表する頃にはもうすっかり疲れ切ってしまって、頭もはたらかなくなり、20分の発表はもうボロボロだった。

(我ながらひどい発表だったな…)

2日目(金曜日)も朝から夕方まで国際会議が続いたが、僕は別の仕事があり、まったく参加することができなかった。

そして3日目(土曜日)。午前中は2歳7か月の娘を病院に連れて行ったり、自分のかかりつけの病院に行って薬をもらいに行ったりしてあっという間に終わり、午後も娘の面倒を見ていたらあっという間に夕方になってしまった。

夕方5時過ぎ、国際会議にオンラインで参加すると、最後のグループの発表と討論も終わり、閉会の挨拶が聞こえてきた。いよいよ3日間のフィナーレ、大団円である。

結局、3日間ぶっ通しの国際会議に、僕はほとんど参加することができなかったのだが、閉会の挨拶のときくらいはせめて、ビデオをonにして自分の顔を見せて、お世話になった先生の閉会の挨拶を聴かなければならない。オンライン参加者は全員、ビデオをonにして閉会式に参加した。

せっかくだから、画面に娘を登場させよう、と思い立ち、娘を抱き上げて画面に一緒に映ることにした。

すると、画面上で参加している人たち、とくに中国の人たちから、笑みがこぼれたのがわかった。僕が娘と一緒に映っている姿に、気づいたのだろう。

僕が娘を登場させたことに触発されたのだろうか。ある中国人の先生は、おそらく僕の娘と年がそれほど変わらないと思われる、自分の息子さんを画面に登場させて、手を振った。

何気ないことなのだが、その中国の先生も、実は小さい子どもと一緒に自宅で過ごしながら、その会議に参加していたことがわかる。僕はその先生のことをまったく知らないのだが、そこで一気に、親近感がわいたのである。たぶん向こうもそう感じただろう。

僕もまた、娘の手を取り、パソコンの画面に向かって手を振った。

「ではみなさん、こんどはマイクをonにしてください。韓国では、最後、お別れのときに『アンニョン!』といいます。みなさんでいっせいに、『アンニョン!』といってお別れしましょう」

司会者にうながされ、韓国人も中国人も日本人もみんな、

「アンニョン!」

と言って手を振って、にこやかな顔で、国際会議は終了したのであった。もちろんうちの娘も、画面に向かって手を振った。

娘の登場で、国際会議は和やかな雰囲気で終わった。してみるとうちの娘は、国際親善に大きな役割をはたした、というべきだろう。

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