疱瘡神社の謎
高校の後輩が元旦にSNSで書いていたことがなかなか謎めいていた。
その後輩は、毎年正月に義母の家で過ごすことになっている。東京の隣県、といっても、かなりの田舎町である。都内から電車を乗り継いで3時間くらいかかるところじゃないだろうか。
毎年、初詣は電車に乗って一ノ宮と呼ばれた神社に行くそうなのだが、今年は密を避けるため、車に乗って、ふだん行かなそうな小さな神社に行くことにした。
グーグルマップで周辺を見てみると、ポツンと「疱瘡神社」という神社がある。誰も行かないような、小さな神社のようだ。
やはり新型コロナウィルスを乗り切るにはここにお参りするしかない、と思った後輩は、その神社をめざして車を走らせた。
ところが、である。
なんと神社があった場所は整地されていて、社殿も何も跡形もなくなっている。真新しい階段とスロープがあり、上ると地面になにやら糸が引かれている。神社が取り壊され、再建されるのだろうか?とその後輩は思ったという。
あるはずの場所に神社がないことに驚いたその後輩は、別の神社(熊野神社)に初詣に行くことにしたのだが、その神社に着くと、社殿の屋根のあたりに今度はハーケンクロイツがあることを発見して、これはいったいどういうことだ、と、不思議な思いをして帰ってきたというのであった。
後者については措くとして、僕が興味を持ったのは、疱瘡神社の件である。
いったいなぜ、更地になっていたのだろう?
僕はそのことが妙に気になり、疱瘡神社という神社名を手がかりに、インターネットで調べてみると、2019年10月に訪れた人のレポートを発見した。おそらく後輩が訪れたのと同じ疱瘡神社である。
そのレポートによれば、その時点で神社はすでに跡形もなかったようである。ただ、その9か月前のGooglemapの投稿では、小高い地形の上に小さな社と社殿があったことが確認できたと、そのレポートには書かれていた。
つまり、2019年1月の時点では、社殿は確実に存在していたのである。
それから2019年10月までの間に、どのような事情があって、社殿が忽然と姿を消したのだろうか?
うーむ。これは謎めいているぞ。
このことを後輩にコメントしたら、
「やはりこのコロナ禍は疱瘡神社の社殿を取り壊したことで封印されていた魔力が世界中に解き放たれたからに違いない!」
という荒唐無稽な仮説を立てていた。
いやいや、僕が知りたいのは、疱瘡神社がなぜ忽然と姿を消したのか?ということである。
僕の仮説は、「疱瘡神社が漂流教室みたいにタイムスリップしてコロナで人類が絶滅した未来を漂流している」というものなのだが、これもまた荒唐無稽である。
ま、これだけの情報では、どこの疱瘡神社かはわかるまい。
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コメント
「近頃よう、昔の夢を見る。其方と一緒に●●荘の祠へ岩神様の正体を見に行ったことがあろう。冷厳あらたかな神じゃというのに、祠で覗いた本尊は、小さな木切れであった」
By足利尊氏@大河ドラマ太平記
記事中の●●は太平記でいう●●荘とは別の県ですが…。
う~ん…分かったはいいが捻り方が難しいです。
投稿: 江戸川 | 2021年1月 6日 (水) 20時04分
江戸川君、たぶん、正解です!
●●には疱瘡神社の最寄りの駅名が入るのかな?って、こっちがクイズに答える立場になってしまったけれど。
投稿: onigawaragonzou | 2021年1月 6日 (水) 23時54分
捻り過ぎましたね。すみません。
最寄りの無人駅の名前が入ります。
投稿: 江戸川 | 2021年1月 7日 (木) 07時52分
「神社、こっちにあるよ」
By バス旅Zの人@テレ東
こちらも都内から新幹線に乗って3時間くらいなので、コロナが収まったらコロナ封じのお参りに来るように、後輩の方へお伝えください。
「熊野神社も、あるよ」
投稿: Heroこぶぎ | 2021年1月 7日 (木) 14時02分