発売前から重版出来
2月17日(水)
僕が少しだけ関わった本が、なんと発売前から重版がかかったというのである。
僕はその本の中で、自分の無知をさらけ出すような原稿を書いていたので、できればあまり人目についてほしくなかったのだが、タイトルがタイトルだけに、書店の期待値も高まったのだろう。
僕以外の執筆者の原稿は(といって、僕が手を抜いているというわけではない)、どうにか面白い内容に仕上げようという気迫のこもったものばかりなので、やはりそういった心意気が伝わる本なのだろう。
その一方で、僕自身が面白いと思って書いた本が全く売れずに、400部を廃棄処分するというのはいったいどういうわけなのか、全くこの世は不可解である。
ところで、昨日(2月16日)、通勤中にTBSラジオ「伊集院光とラジオと」を聴いていたら、ニュースのコーナーで、伊集院光氏が、こんなコメントをしていて、印象深かったので、書き留めておく。
「絶賛勉強中で、最近僕の中でアップデートされたこと。やっぱり『この数女性を…』といったときに、『じゃあ女性であったら、現状の能力値が低くても優先されるのか?』っていう反論ってあると思うんです。でもその数がなぜ必要なのか、という話のところの、ヒントの一つに、ー学ぶのが遅くて大変申し訳ないんですけれどもー、すでにバランスが狂った中でルールが作られていると、そこに女性がちゃんと入ってきて、数が修正されることがたいへん難しいっていう、公平な状態に戻るようなルールが発案されることも実は難しいので、あるていど修正値をかけてでも数をそろえようとすること自体に意味があるのと、やっぱりどこかで、女性も男性も平等であることが、ーこの言い方、正しいのかどうかわかんないんだけどー、男性にとっても良い社会なんだという意見が入ってこないと、ある意味、みんな損するんだよ、みたいな意識が(必要で)、俺たちは、女性が得する社会に変えることで、ただでさえ男性の中でも損している俺たちがもっと損になるんじゃないかと、ハリネズミみたいに凝り固まり、逆に、強くこれをスピード感持って進めようとする人たちも、これでまた男性の側からの反論を聞いていたら、また一歩遠のくみたいなことが、実はものすごい壁になっていくんじゃないかなみたいなのがあって、そこだと思うんですよね」
僕自身も学ぶのが遅い人間だが、僕と同世代の人間、とくに男性が、少しずつ学び、なるほど、そういうことなのか…という意識の覚醒を重ねていくしかないのだろう。
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