調子悪くてあたりまえ
最近のラジオで痺れたのは、なんといってもアトロクの2月9日(火)放送の「ゲレンデDJ特集」である!
いまから30年ほど前、就職活動に全部失敗した南部広美さんが、スキーのゲレンデDJをしていたという話がおもしろく、それに加えて、当時スキー場でかかっていた曲に乗せて南部さんが曲のフリから曲の受けまで、当時を彷彿とさせる多幸感溢れるDJぶりを披露していて、スキー嫌いだった僕も、なぜか久々にテンションが上がった。
僕が高校生、大学生の時は、バブル華やかりしころで、空前のスキーブームだった。僕は高校2年の冬に友だちとスキーに行ったのだが、大けがをして帰ってきて、それからスキーに行くことはなかった。大学生の時にも誘われたのだが、すべて断ったのである。
なのでスキーに関する思い出はまったくといっていいほどないのだが、それでも、ある懐かしさを感じてしまうのはなぜだろう。当時は、スキー場でかかるような曲は「しゃらくせえ」と思っていたのに、不思議とその曲はすべて耳に残っているのだ。
ああいう雰囲気のDJ番組って、もうないのかなあと思っていたが、先日聴いたコミュニティFMの番組で、知り合いのパーソナリティーが似たようなテイストで番組を進行していて、ああ、コミュニティFMにそのテイストがいまも残っているのだなと、俄然、コミュニティFMに関心が向かずにはいられなくなった。このあたりはこぶぎさんのテリトリーなのだろう。
コミュニティFMといえば、昨日の日曜日の午後、高校の1年後輩であるアサカワ君が、約1年ぶりに地元のコミュニティFMにゲスト出演していた。「サックス奏者のアサカワさんです!」と相変わらず紹介されていて、「俺はたしかに知っているが、他のリスナーはどのくらい知っているのだろう?」と、その感覚が可笑しくてたまらなかった。律儀なことに、緊急事態宣言下だったので、スタジオ出演ではなく電話出演だった。近いんだからスタジオ出演してもいいんじゃね?とも思ったのだが、そういうわけにもいかなかったのだろう。
内容は、まあ世間話といった内容で、僕にとっては、彼の近況報告が聴けてよかったのだが、あんな感じで成立してしまうのが、コミュニティFMのよさである。アサカワ君はミュージシャンだから、選曲もいいし。このよさに気づくと、これは深みにはまるなぁ。
もう一つ、先週の金曜日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」にゲスト出演していた近田春夫さんが、とってもよかった。
近田春夫、という名前を初めて知ったのは、子どものころである。テレビのバラエティー番組のワンコーナーにレギュラー出演していて、ラジオブースみたいなところで音楽について毎週喋っていたのを見た記憶があるのだが、Wikipediaを見ても、そのときの番組についての情報がなく、僕の記憶違いだろうか。
『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』という本を出したそうで、その宣伝を兼ねての出演だったのだが、本人の語りと、大竹まこと氏とのやりとりがたまらなくおもしろく、これまた聴いていて多幸感に溢れた時間だった。
なにより「調子悪くてあたりまえ」というのは、座右の銘にしたいくらい、いい言葉である。
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コメント
まだ新幹線が不通なのに、普通の生活をしている。
震災体験があるから、かえって感覚がマヒしているようだ。
さすがにスキーに行こうとしたら周りから止められたが、
最近のゲレンデDJは、リフトの停止・運転再開を告げるおじさんが主流である。
何年か前はユーミンとか広瀬香美とかチューチュートレインとか結構流れていたものだが、
財政難なのか、昨今は地元のラジオ放送をそのまま流しているスキー場も多い。
ゲレンデで一番熱いDJは、実はコミュニティーFM放送のDJだったりするのである。
日曜の午後ならミスDJリクエストパレードがこちらでもネットされているので、ゲレンデがとけるほど恋したい吹きだまらーの皆さんは、滑りに来てはいかが?
投稿: 🐢 | 2021年2月17日 (水) 11時36分