忘れた頃にやってくる
3月9日(火)
「原稿催促は、忘れた頃にやってくる」
というのは、俺が考えたオリジナルの名言。
今朝、「めげない生き方」でおなじみのKさんから実に久々にメールが来た。
Kさんとのプロジェクトのこと、すっかり忘れていた!というか、あの大型企画、ポシャったのかと思ったら、全然そうではなかった。
締め切りがとっくに過ぎていても、Kさんから何の連絡も来ないから、僕はすっかりあの企画は流れたのだと思って、なかったことにしていたのだった。
「原稿、どうなってますか。ほかのところは8割方集まってますよ」
僕が担当のところだけが、不真面目だったというわけである。どうして、あの企画がポシャったなんて都合のいいことを考えたのだろう?
これは僕の本当に悪いクセなのだが、面倒なことを引き受ける割には、時が経つにつれて「なかったことにならないかなあ」と思い始め、問題を常に先送りにするのである。しかし「なかったことにした」ところで、実際にそれがなくなるわけではない。
大竹まことがラジオで言っていたが、「虫歯が痛いのを我慢したところで、よくなるなんてことは絶対にないんだよなあ」と。つまり、何もしないでいても事態は解決しないので、行動を起こさなければならない、ということである。
それが、僕の一番の苦手なことである。
催促といえば、もう一つあった。
僕も少しだけお手伝いした大型企画のシリーズの1冊が、この月末に出る予定なのだが、それに先だって、お世話になった人や関係者に献呈するためのリストを作らなければならない。
これが面倒くさい。
片っ端からお世話になった人に送りつけるのが理想なのかもしれないが、そうするとお金がかかる。結局、本を作っても赤字になるばかりである。そこで、あるていど人数を絞って、自分の中で理屈をつけて、この人には送る、この人には送らない、という選別をしなければならない。
これが僕にとっては死ぬほど面倒な作業なので、できればやらずに済ませたいのだ。
しかし今回は、怖いボスがいて、そういうことを期限内にきっちりと提出しないと叱られるので、真面目にやらなければならない。
(たしか、3月10日までに提出せよと言われていたな。10日は比較的時間があるから、この日にリストを一気に作って、怖いボスに提出しよう)
と高をくくっていたら、3月9日の23時半に、
「献呈リストを待っています。」
と、ひと言だけ書いたメールが怖いボスから来た。
ひえ~、怖い~。
これはきっと、待ちくたびれたあげくのひと言メールだな、と、僕はその行間を読み取った。
そうなると、すぐにリストを作らなければならない。多すぎず、少なすぎず、ちょうどいいと思われる数に絞るため、長考に長考を重ね、加減乗除、サインコサインタンジェント、と、なんとかリストを作り上げて、メールが来てから1時間半後に送信した。
僕はいつまで、人におびえて生きなければならないのだろう。
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コメント
地震と原稿の催促と期間限定K-POPアイドルグループの解散は、忘れずにやって来る。
#WithYouIZONE
投稿: 🐢 | 2021年3月11日 (木) 09時49分
タリナイも忘れた頃にやってくる。
投稿: 🐢 | 2021年3月16日 (火) 12時50分