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荒野の古本屋

3月7日(日)

週末の「オンライン会合マラソン」も、これで一区切りだろうか。今日はさすがに疲れてしまい、途中で気を失ってしまったが、楽しみにしていた夕方の「生中継」にはなんとか間に合った。

昨日の午後のオンライン会合で、森岡書店の話題が出た。

森岡書店で思い出すのは、森岡督行さんの本『荒野の古本屋』である。以前にその本の感想を書いたことがある。内容は忘れてしまったが、とてもおもしろい本だったと記憶している。調べてみたら、最近、文庫化されたらしい。

以前に、家にあったいろいろな本を古書のチェーン店に売ったことがあったが、この本はたしか、とっておいたはずである。

久しぶりに読んでみたいと思って、今日のオンライン会合が終わったあと、本棚の奥の奥から引っ張り出して、パラパラとめくってみた。

「一九四一年十二月八日の出来事」というタイトルのエッセイがあるを見て、僕はビックリした。

なぜなら、昨日のオンライン会合の時に、僕がお話ししたテーマが、「1941年12月8日の出来事」についてだったからである。

森岡さんは、図書館に行って1941年12月1日から15日までの新聞のコピーを入手し、1997年12月1日から15日間、1941年の同じ日の新聞を読むという行為を実践する。現代のメディアの情報をできるだけ遮断して、1941年に身を置いて、12月8日の「開戦の日」に至る身体感覚を追体験しようと試みたのである。

僕はこのくだりをすっかりと忘れていた。僕が昨日のオンライン会合で話そうと考えていたことに近い。どうして昨日のオンライン会合の前に読まなかったのだろうと悔やまれたが、昨日のオンライン会合で僕が「1941年12月8日の出来事」の話をしたからこそ、このエッセイを特別なものと感じることはできたのだろう。

つまり言いたいことは、「本を再読することは大切である」ということである。

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