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俺は何を調べているのか?

前回のようなタイプの文章を書くのが、一番好きである。「どーでもいい知識や教養を脈絡もなく組み合わせて書く文章」といったらよいか。

いつも、着地点を決めずに書き始めるのだが、前回は、実際に書いている途中で、手塚治虫の『ロストワールド』のことを急に思い出した。書き始めた時には、まったく意識していなかったのに。

それで、「豚藻負児(ぶたもまける)」の最後の「児」をなぜ「る」と読むのだろうという長年の疑問のことを思い出し、調べていくと、医学用語に「加多児(カタル)」があり、医学の知識がある手塚治虫がこれを採用したのではないか、という仮説に行き着いた。マジで、自分でも思いもよらなかった結論である。

…とまあ、自分ではたいへん面白がって書いたのだが、これを読んでいる人がいるとしたら、「何がおもしろいんだかちっともわからない」ということになるのだろう。だから僕の書く本はまったく売れないのである。

そんなことはともかく。

前回の「加答児」の続き。

「カタル」とは、オランダ語由来の言葉で、江戸時代に伝わった言葉らしい。医学に関する言葉が多く伝わったそうであるから、「カタル」もその中の一つとして伝わったのだろう。それを漢字の音にあてはめたのである。

…というくらいしか今のところわからず、なぜこの言葉を「加答児」とあてたのかは相変わらずわからない。

僕は恥ずかしいことに中国語がわからないので、以下に書くことはまったくの見当違いかもしれないのだが、中国語には「児化」というものがあるらしい。Wikipediaによれば、

「普通話や中国語の一部方言に確認できる発音表現である。接尾語としての「児」が音節として独立せず、前の音節と1音節として発音され語尾が巻舌音化する。日本では通例「アル化」と呼ばれるが、実際の発音はあまり「アル」には似ていない。北京語・東北官話・膠遼官話などの北方方言の話し言葉では頻繁に使用され普通話にも取り入れられているが、他の地域での使用は稀で、このことから簡体字で「儿化」と表記するのが一般的である」

「「児」は前の音節の母音をR音性を持った音に変化させる」

と書いてある。これはつまり、「児」が最後に来る時には、R音風の「ル」と発音するということのようである。

一方で、「児」の前にある「答」という字は、中国語では「da」と発音する(らしい)。ちなみに韓国語では「답」と発音する。

つまり「答」のあとの「児」は、「児化」によりR音風の「ル」と発音することになり、両者をつなげて中国語風に発音し、これを仮名表記すると、「タル」となるのではないだろうか。

…というのが、いまのところの仮説である。中国語のわかる人に「加答児」を発音してもらえば、すぐにわかることなのかもしれない。語学の知識がないというのは、ツラいものだねえ。

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コメント

こういうの面白くて調べちゃう癖は年を重ねても直らないわけで・・・。
帰宅のバス45分間調べても何もわからない。
「加答児」は当て字ではなく熟字訓らしい。
熟字訓苗字の私としては是非解明したいところですが・・・。
症状を表した漢字にも思えないし、となるとむしろ読みを当てただけにも思えますが。

どうでもいいですけど「アスベスト=石綿」もオランダ由来なんですね。

これは江戸時代の和蘭辞書とかそういうレベルになるのでしょうか。

個人的欲望ですが、アーネスト・サトウ作の英和辞典、どこかで再販してくれませんかね。
「エマージェンシー」の訳が「いざ鎌倉」って天才的すぎると思うのです。

駄文失礼しました。

投稿: 江戸川 | 2021年4月12日 (月) 22時12分

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