オンライン読書会
5月3日(月)
知り合いの編集者に、
「5月3日にオンラインで読書会をするので、ぜひ参加してください」
と言われた。しかも小説の読書会である。
僕はもともと読書会というのが苦手、というかどんなことを発言したらいいのかがわからないうえに、文学的素養もない。あまりに場違いなのでお断りしようと思っていたのだが、読書会には、その小説を書いた著者ご本人やその担当編集者、さらにはこのブログでもお名前を出したことのある漫画家の方や個性的な書店主も参加されるということを聞いて、その方たちとお話しがしたいという誘惑に駆られ、思い切って参加することにした。
僕はその小説の存在をつい最近知り、まとまった時間がとれた時に読んだのだが、内容の強烈さと構成の巧みさに、すっかり圧倒されてしまった。
読書会に参加するからには、もう一度読み直さなければならない。僕は読みながら、複雑に入り組んだ人物相関図をノートに書き、小説の中の出来事を時系列に整理し、印象的な場面や表現のページに付箋を貼ったりした。
当日、参加して初めて知ったことなのだが、撲以外の人たちは、顔見知りの関係だったようで、初対面は僕くらいなものだったのである。
(アウェイにもほどがある…)ますます緊張した。
こうなったら聴衆の一人として、ほかの方の発言を聞くのを楽しみとしよう、というくらいでのぞむことにしたが、10名そこそこの会合なので、まったく発言しないというわけにもいかない。ほかの方の発言の邪魔にならないよう、なるべく息を潜めていたのだが、それでも司会役の編集者の方が気を遣っていただき僕にも発言の機会を与えてくれたりしたので、なるべく場違いな発言をしないよう、慎重に言葉を選びながら小説の感想を述べた。
僕は都合2回ほど、まとまった発言をさせてもらう機会を与えられたが、うまく喋ることができたかどうかはわからない。ただ、そのあとにいただいたメールやメッセージ等を見ると、ひとまず読書会の仲間として認めていただいたようであった。
異なるジャンルの人が集まり、あっという間の3時間半。語らいあう中で、僕は自分でも予期しなかった「化学反応」を楽しんだ。
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