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シャボン玉、飛んだ

5月2日(日)

昨日、3歳の娘を公園に連れて行ったら、娘より少し年上くらいの、見知らぬ男の子が、シャボン玉遊びをしていた。

その男の子が使っていたシャボン玉玩具というのが、プラスチック製なのだが、たとえて言えば日本刀のような形をしたもので、鞘のところにシャボン液が入っていて、刀身にあたる部分が、シャボン玉を作り出すための輪っかを連ねたプラスチック状の棒になっている。シャボン玉を作るときは、シャボン液に浸かっている刀身の部分を引く抜くと、輪っかのところにシャボン液が付着する。それを振り回すと、一度に大量のシャボン玉を飛ばすことができるのである。

…うーむ。なんとも説明が難しいのだが、とにかく僕は、シャボン玉と言えば、ストローでシャボン液をフーッと吹いて作るものだとばかり思い込んでいたので、そのシャボン玉玩具を見たときには、ちょっと感動してしまった。なによりこのご時世、シャボン玉といっしょに飛沫が飛ぶ心配もないのだ。

一緒にいた娘も、シャボン玉が大量に飛んでいく様子に興奮したらしく、その男の子が日本刀みたいなものをフリフリしてシャボン玉を大量に作るたびに、風に乗って飛んでいくシャボン玉を必死に追いかけていくのであった。

で、シャボン玉が消えてなくなると、娘はその男の子のところに近づいていって、

「早く次のシャボン玉を飛ばしてよ!」

という無言のオーラを出していく。

男の子は、その「圧」を感じたのか、再びシャボン液の入った鞘に刀身を浸して、大量のシャボン玉を飛ばす。

すると娘は興奮しながら、風に乗って飛んでいくシャボン玉を追いかける。

…この繰り返しである。

しまいには、娘はその男の子の脇にピタッとくっつき、ほとんどカツアゲというか恫喝に近い感じで「次のシャボン玉を飛ばしてくれよ!」と睨みをきかせるようになる。

根負けした男の子は、シャボン玉を作り続け、娘は飛んでいくシャボン玉を興奮しながら追いかけ、終わるとまた男の子のそばにピタッとくっついて「次のシャボン玉をくれえぇぇぇ!」とプレッシャーをかける。

もうほとんど、「ヤク中」ならぬ「シャボ中」である。

(これでは男の子があまりにかわいそうだ。帰りたいと思っても、娘が飽きるまで、シャボン玉を作らされてしまう)

当然その男の子には、親御さんもついているので、親御さんにも迷惑がかかる。

かれこれ30分くらい続いたので、僕はなんとか娘をなだめて、その男の子から引き離してすべり台の方へ誘導した。

そこでようやく僕は気づいた。早い話が、他人様のシャボン玉で楽しむのではなく、自分たちがシャボン玉遊びをすればよいのだ、と。

で、今日の午前中にシャボン玉玩具を買いに、近所にある100円ショップに出かけた。

ふだんほとんど買い物をしないので、すごーく久しぶりに100円ショップを訪れたのだが、まるで夢の国のような品揃えである。

(こんなところにいたら、1日中入り浸って、いろいろなものを買いあさってしまいそうだ…)

という誘惑に耐え、シャボン玉玩具を探すことにした。

すると、あったあったありました!日本刀のような形をしたシャボン玉玩具が!

さっそくそれを買って、午後、娘と公園に行くことにした。

娘は、予想通り、自分の思うがままにシャボン玉を作ることができることに興奮して、まったく飽きることなくシャボン玉を飛ばし続けている。

日本刀1本分のシャボン液が、猛烈な勢いで減っていく。

(こりゃあ、今日1日で日本刀1本分のシャボン液がなくなってしまうな)

110円で、これほどまでに娘が喜んだのだから、結果的に、買ってよかったと思った。

ところで、その公園は住宅街の狭間にある小さな公園なのだが、近くに公園がないこともあり、子どもたちがよく遊んでいる。どこの公園もそうなのだが、いま、公園は「密」なのである。

しかもいまは大型連休中で、親も一緒に来るというパターンが多く、さらに人口密度が高くなる。たいていは、僕の娘よりも年齢が上の、小学校低学年くらいの子どもたちである。

シャボン玉に夢中になっていると、いつの間にか公園にたくさんの子どもたちが集まっていて、ボールをドリブルしたりしている。

僕は球技が嫌いなので、ボールを地面にドリブルする音を聞いただけで、いまだに、反射的に「怖い」と思ってしまうのである。

そのうち、小学校低学年くらいの男の子の、

「早くドッジボールしようよ!」

という声が聞こえた。

ええええぇぇぇぇっ!!!

この狭い公園で、ドッジボールするの??

僕は球技の中で、ドッジボールほど嫌いなものはないのだ。ドッジボール好きの人には申し訳ないのだが、あんな野蛮な球技はない。僕の子どもの頃は、ドッジボール全盛期だったのだが、もうイヤでイヤで仕方がなかったのだ。

たちまちに、公園の地面にドッジボールのコートとおぼしき線が引かれ、数名の男の子、女の子に加え、なんとその親たちも参加するドッジボールが始まった。親たちも、嬉々として子どもたちのボールを当てようとしている。

さあ困ったのは僕である。ドッジボールをしている近くで、娘はシャボン玉づくりに夢中である。

「場所を変えよう」

と娘に提案しても、頑として言うことを聞かない。僕は、ドッジボールの、あの堅くて大きなボールが勢い余って、いつ娘のところに飛んでくるかと思うと、気が気ではなかった。

そもそも、あの狭い公園の中で、ドッジボールをすること自体が常軌を逸していると思うのだが、というか、ドッジボールなんて土俗的な遊び、21世紀にも行われていたことに驚きを禁じ得なかった。

僕は、いつ飛んでくるかもわからないドッジボールに怯えながら、シャボン液を使い切るまでシャボン玉を飛ばし続ける娘を見守るばかりだった。

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コメント

日本刀風シャボン玉玩具の柄の模様が、ひし形ではありませんか?

長久命のスヨンちゃんに青竹をくわえさせておけば、あちらもその気になって、
ずっと刀を振り続けているのではないかと。

https://www.amazon.co.jp/ノーブランド品-鬼滅の刃-シャボン玉/dp/B08B6B5VV9

あと、こちらのマイナースポーツをマスターすれば、近くでドッジボールしてても、ひらりとかわせそうですよ。親子で習ってはいかが?

アルティメット ドッジボール https://youtu.be/MrIDzlqAQcU

投稿: 🐢の呼吸 | 2021年5月 3日 (月) 10時03分

世界ドッチボール連盟のユーチューブチャンネルを見ると、どうも日本とルールが違っている!
球拾いが大変なので、近所の公園ではできなそう。
というか、最後の一人を相談の上、集中攻撃するあたりが教育的にどうかと。

https://www.youtube.com/c/WorldDodgeball/videos

投稿: 🐢 | 2021年5月 3日 (月) 10時21分

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