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時間を弄ぶ

6月11日(金)

今週もいろいろなことがあった。

大半は、会議やら打ち合わせやら、交渉事やらで、すっかり疲弊してしまった。

もともと根回しをしたり交渉事をしたりするのが大の苦手なので、それだけで苦痛である。

しかも、トラブルを丸く収めたり、猫に鈴をつけるネズミのような仕事をしたり、ちょっとキレ気味な相手からの罵倒を平身低頭でやり過ごしたりと、合間合間に、まあほんとうに、いろいろなことが次々と起こる。

誰かが裏で「キュー」を出してるんじゃないか、と思いたくなる。

僕が以前に編み出した名言「人生はトゥルーマンショー」は、いまだに誰の共感も得ていないが、やはりこの世の真理なのだ。

世の中には、思い込みの激しい人や、クセの強い人や、アクの強い人や、うっかり地雷を踏むと激高する人など、いろいろである。僕も他人から見れば、その中のどれかにあてはまるのかもしれない。

もちろん僕も苦手な人は多いが、どんな苦手な人に対しても、安住紳一郎アナウンサーが言うところの「傾聴姿勢」を心がけている。そんなこともあって、僕は職場の人たちから、全方位外交ができる人、と思われているのか、とにかくもめ事を丸く収める仕事を任されることが多い。もちろん僕自身がトラブルの火種となることも多いのだが。

まあそんなこんなで、本来は人と関わりたくない「ソロ活」が大好きなのだが、最近は仕事で矢面に立たされることが多く、それがなかなかのストレスである。

今日も帰りが遅くなったのだが、帰りの車中で21時30分からのTBSラジオ「問わず語りの神田伯山」を聴き、ちょうど家に着いたときには夜10時になっていた。家族はすっかり眠っている。

急いでお風呂に入り、楽しみにしていたTBSラジオ「アシタノカレッジ金曜日」を聴く。今日のゲストは光浦靖子さんだ、武田砂鉄氏との対談が楽しみだなあと思って待っていたら、直前になって光浦さんが体調不良のためキャンセル。ゲストコーナーの40分がまるまると空いてしまったという事態になった。さすがの武田砂鉄氏もこのハプニングに慌てて「みなさんのメールが頼りです!」とリスナーに呼びかけていたが、そこに、本来11時台後半のニュース解説のコーナーにレギュラー出演している澤田大樹記者がすでにTBSラジオ入りしたことがわかり、急遽ニュースのコーナーを前倒しして、本来光浦さんがゲスト出演するはずだった時間枠に出演することになった。

いつもなら、澤田記者は自らが出演するギリギリの時間にスタジオ入りするそうなのだが、今日はたまたま早くからTBSラジオにいる。その理由は、「いつもならば金曜夜は菅首相の記者会見やぶら下がり取材をしたあとでTBSラジオ入りすることが多いのだが、今日は菅首相がG7サミット出席のため日本に不在で、夜の取材がないために早めに来た」ということだった。

渡りに船というのか、立ってるものは親でも使えというのか、たまたま早めに来て手持ち無沙汰にしていた澤田大樹記者を急遽スタジオに招き入れ、それ以降、2時間にわたって、武田砂鉄氏と澤田大樹記者の二人によるさながらオールナイトニッポンのようなラジオトークが展開されたのである。

しかし、2時間ずっとニュース解説というのは飽きるから、途中でリスナーのメールをいつもより多めに紹介していたのだが、そのメールも、だんだんどーでもいい内容になってきて、「夕食は何時に食べるのですか」とか、「おにぎりの具では何が好きですか?」とか、「うまい棒は何味が好きですか?」といった、超どーでもいい質問が取り上げられ、それに対して二人が答えるという展開になった。

しかしまあその力の抜け具合が、疲れて帰ってきた僕のテンションにはなかなかよろしくて、この二人のトーク、いつまでも聴いていられるなあという気になるから不思議である。

手持ち無沙汰になった時間をどーでもいい会話で弄ぶ感覚は、僕自身、久しく経験していない。思えば、それが贅沢な時間の使い方なのかもしれない。

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