金曜日までたどり着きませんでした
ジェーン・スーさんが金曜日配信のポッドキャスト番組「OVER THE SUN」で必ず言う、
「よくぞ、よくぞ、金曜日までたどり着きました」
というのは、1週間の仕事に対してねぎらう言葉。あるいは、武田砂鉄氏「アシタノカレッジ金曜日」の最後に言う、
「来週もご無事にお過ごしください」
というのは、次の金曜日までご無事にお過ごしください、という意味の言葉。
いつも、そういう思いで1週間を過ごしているのだが、今週はさすがに無理だった。
金曜日まで無事にたどり着かなかった、のである。
今週は、月曜日からほとんどの仕事をキャンセルした。唯一、火曜日だけは、大事な会議が終日あるので、出勤をした。会議日だった火曜日が終わると、もうそこで1週間が終わった気がしたのである。
原因は、めまいがひどいことによる。
それよりも前から、体調が悪かった。
喉が痛くなり、それが原因で咳が出はじめた。時節柄、心配をしたが、もともと気管支が弱いので、このようなことがよく起こる。
それと連動するのかわからないが、それからほどなくしてめまいがひどくなったのである。
ここ最近、忙しかった、というわけでもないのだが、かなりストレスのたまる局面に立たされていたのではないかと、自分なりに想像する。
先週の「アシタノカレッジ金曜日」にゲスト出演する予定だった光浦靖子さんが、番組開始10分前に突然出演をキャンセルをした、という話を前に書いたが、そのときの事情を文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」で自身が語っていた。曰く、
「最近あまりに忙しかったり、精神的に追い詰められていたりしたせいか、ひどいめまいに苦しめられた。家を出るギリギリまで横になって回復を待っていたが、結局ダメだった。めまいに苦しめられると、コンビニに買い物に行って牛乳1本持って帰るだけでもツラい。」
というようなことを言っていて、仕事に行けそうかどうかをギリギリまで考える、とか、牛乳1本持って帰るだけでもツラい、といった心理状況は、いまの僕にはすごくよくわかる。
コラムニストの小田嶋隆さんのごく最近のツイートに、
「体調を崩している人間にしか到達できない境地があるといえばあるのだが、その境地を正しく表現するためには万全の体調が求められるのだよ。」(2021年6月19日、小田嶋隆氏のツイート)
とあり、これもまた納得してしまった。これって、先日僕がこのブログで書いた
「体調不良の個人的要因と、構造的要因は、なんとなく想像がつく。だがそれを細かく書くこと自体、気力や体力を必要とするので、気力や体力の余裕があるときにあらためて書くことにする。」
という言葉と、似ていません?
むかしから思っていることなのだが、日ごろ僕が徘徊しているラジオやSNSの喋り手なり書き手が、僕のいま置かれている境遇とよく似た境遇を語ったりすることがよくあるのだが、それは、たんなる偶然なのだろうか。これは哲学的な命題になり得ると思う。
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