4時間600円
8月10日(火)
昨日から、Wi-Fi環境のないところに滞在している。
ところが今日の午後に、Zoomを使ったオンライン打合せをすることになってしまった。
最初は、「俺なんかいてもいなくても同じだから」と思い、スマホのデザリング機能を使って接続してみて、通信が不安定だったら仕方がない、という気持ちくらいでいたのだが、スマホのデザリング機能を使ってZoom打合せを2時間やるとして、いったいいくら通信料がかかるのだろうと、不安になってしまった。
そこで、近くにテレワーク的なことができるようなスペースがあるかどうか、調べてみたところ、なんと車で5分くらいのところに、セミナーハウスみたいな施設を擁する村の複合施設があって、そのセミナーハウスの中にある小さな会議室が、600円で借りられるというのだ。ただ、Wi-Fiが使えるのかどうかは定かではない。
しかし、いきなり午前中に電話をかけて、今日の午後の会議室は空いてますか、ってのはさすがに無理だろうな。
ダメ元で電話をかけてみた。
「あのう…、本日、会議室は空いていますか」
「会議室ですか?…空いてますよ」
なんと!セミナーハウスで1室しかない会議室が、空いているというのだ。
「あのう…その部屋はWi-Fiを使えますか?」
「使えますよ。ただしフリーWi-Fiなので、タイミングの問題もあり、確実につながるかどうかについては、保証しかねますが」
「あのう…リモートの会議に参加するという形で利用したいんですけど、可能でしょうか。つまり、私一人がノートパソコンを使って遠方の会議に参加する、という意味です」
「大丈夫ですよ」
「会議室の利用料はどれくらいですか?」念のため聞いてみた。
「600円です」
「1時間あたり600円ということですか?」
「いえ、午後1時から午後5時までで600円です」
なんと!4時間で600円である!都内の貸会議室のことを考えると、破格の安さである。
「冷房はお使いになりますか?」と逆に質問された。「冷房をお使いになる場合は、使用料として別途500円いただきます」
おいおい、バランス悪いだろ!
「いえ、使いません」
「では午後1時に受付までいらして下さい」
「わかりました」
午後1時に行くと、受付の方が、会議室まで案内してくれた。
「こちらです」
会議室の扉のところで、一人の男性が何やら作業をしていた。
「どうぞお入り下さい」
その声は、先ほど僕がかけた電話で応対してくれた男性の声だった。
その男性はこの会議室までLANケーブルを必死に引っ張ってくるという作業をしていたのだ。
「LANケーブルにつないだほうが、確実に通信環境が安定しますので」
ここからは僕の妄想。
僕が午前中に電話したあと、その男性はおそらく「はたして会議室で確実にWi-Fiがつながるだろうか」と気に病み、それで急遽LANケーブルの突貫工事をしたのではないだろうか。
ということは、この会議室を、テレワーク代わりに使ったのは、僕が初めてなのかもしれない。
さて、パソコンにLANケーブルをつないだおかげで、通信環境もきわめて安定し、快適な状態で打合せに参加することができた。
この会議室を年間契約したいくらいだ。というかここの子になりたい、というくらい、快適な空間だった。
こういうのを「ワーケーション」というのだろうか。しかしこの言葉、「プレミアムフライデー」なみに流行らなかったね。
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