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語る力

10月28日(木)

2日間の出張が終わり、地元の駅に着くと、駅前のコンコースに人だかりがする。

見ると、選挙の街頭演説会がはじまるらしい。地元の野党候補者の名前を書いたのぼり旗のほかに、野党代表の名前を書いたのぼり旗もある。つまり、野党代表も応援演説に来るようである。代表が来るというので、人だかりがしていたのだ。

「いま、代表はこちらに向かっております。いま少しお待ちください!」

と、選挙スタッフらしき人が連呼している。

やがて、主人公である地元の野党候補者の演説がはじまった。

まあ、悪くはないのだが、聴いていると、ちょっと言葉足らずだったり、危なっかしい物言いをしたりしていて、少しぞわぞわした気分になる。でも、主張の趣旨自体は、よくわかる。

ちょうど候補者の演説が終わる頃に、…というか、代表が到着したタイミングで、その候補者は演説を終えたのだろう。引き続いて、野党代表が演説をはじめた。

これが、候補者とは段違いに、演説が上手い。なんというか、話し方に緩急をつけ、つい聴き入ってしまうようなカタルシスがあるのだ。そのまま文字起こししても、読み物として十分にたえうる演説である。そういえば、この代表が国会で3時間にわたって行った演説が、そのまま本になっていたことを思い出した。

僕はある時期から、この人はどうも残念な人だな…という印象を抱くことが多くなったのだが、しかし、それでもなお、この人がなぜ代表の座にとどまることができているのかという理由が、なんとなくわかる気がした。演説という1点において、カリスマ性を帯びているのではないだろうか。

この人だけでなく、リベラル系野党のリーダーは、総じて演説が上手いという印象を持つ。それにくらべると、与党や与党系野党のリーダーはなぜか演説がひどく下手である。しかしながら前者は支持者が少数で、後者は圧倒的な支持を誇る、というのはなぜなのだろう。これは僕にとっての謎である。

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