足をまっすぐ伸ばして!
11月13日(土)
久しぶりに「軽く死にたくなる」事件が起こった。
この日は午前中からオンライン参加の研修があった。対面参加を基本とする、いわゆるハイブリッド形式の研修だったのだが、会場が遠いので、やむなくオンライン参加となったのである。
午前中は家でノートパソコンを開いて講師の先生の話を聞いていたのだが、午後は、妻もオンライン会合があるというので、二人でそれぞれの画面に向かっていると、3歳7か月の娘の機嫌が悪くなった。
仕方がないので、僕は端末をノートパソコンからスマホに切り替え、スマホで講義を聴きながら娘を公園に連れていくことにした。
娘は僕に似て、へっぴり腰というか、思い切りがあまりよくない。すべり台をすべるにしても、スーッとスピードが上がるのがイヤみたいで、いつも足を広げて、ちょっとブレーキをかけながらすべろうとするのである。
僕は常々そのことが気になっていたので、いままさに娘がすべり台をすべろうとするときに、
「足をまっすぐ伸ばして!」
と、娘に向かって叫んだのであった。
すると、僕の耳のイヤホンから、同じ言葉が聞こえた。
「足をまっすぐ伸ばして…。足をまっすぐ伸ばして」
ヘンだなあ、いま僕が言った言葉が、なぜイヤホンから聞こえてくるのだろう?一瞬状況がわからなかった。
「足をまっすぐ伸ばして…。そう、たしかにそうですね。大事なことですね。足をまっすぐ伸ばして…」
イヤホンの向こうの先生は、なぜくり返しこの言葉を言っているのだろう…?と次の瞬間、ようやく状況を把握した。
慌ててスマホの画面を見ると、ミュートが外れてオンになってる!!!
僕の「足をまっすぐ伸ばして」が、講師の先生のいる会場中に響き渡ったのだ!もちろんそればかりでなく、オンライン参加をしている人たちにも聞こえてしまったはずである。
講師の先生は、この「足をまっすぐ伸ばして」を、ご自身に向けられた言葉として誤解されているに違いない。
僕は慌てて、Zoomのチャット欄に「すみません。公園で娘を遊ばせながらスマホで拝聴しているときに、一瞬ミュートが外れて音声が入ってしまいました。『足をまっすぐ伸ばして!』は娘に向けた言葉ですので、お詫び申し上げます」
と謝罪のコメントを書いた。
なぜ、そのときだけミュートが外れて音声がオンになったのだろう?思い返すとその直前に、スマホのカメラ機能を起動させて、娘の写真を撮ったのだが、写真を撮った後、Zoomの画面を復帰させたときに、何らかの原因でミュートが外れて音声がオンになったのだろう。
しかし、今さら原因を追及しても仕方がない。
公園から戻るとほぼ同じ時間に、その研修は終了した。
そのあと、メッセンジャーでは参加した人たちによる熱い議論が展開されていたので、僕が犯した些細な失態など、誰も気にとめていないようだった。それはそれで安堵したのだが、それがかえって、チャットで言い訳したことも含めて、ますます「軽く死にたくなる」気持ちをつのらせることになっていったのである。
| 固定リンク
「クリーニング作業」カテゴリの記事
- 足をまっすぐ伸ばして!(2021.11.14)
- 登場人物の多い一日(2015.03.16)
- ぜんぶ雪のせいだ!2日目(2014.02.16)
- ぜんぶ雪のせいだ!(2014.02.15)
- 心強い仲間たち(2013.10.26)
コメント
俺の名前は明智こぶ郎。
全て謎だらけ、
もとい、
すべて謎だらけの事件である。
まず、「足をまっすぐ伸ばして!」という言葉が発言者に納得されてしまっている。
こんな不規則発言が議事進行の主旨に沿っているとしたら、どんな議題をこの会議で話していたのだろうか?
ネット検索しても、「足をまっすぐ伸ばして!」という言葉が出てくるのは、
「腰や膝の痛みの治し方」とか、
「女子力アップのためのストレッチ」
の話題である。
一体、どんな研修をしてたのやら。
次に、娘を公園に連れて行くのに、わざわざ片耳イヤホンまでして、そんな会議に出続けるというのもおかしい。
こっそりZoomを退出してから出かければ、あとは気兼ねなく、娘の写真も撮り放題だったはずである。
というか、ちゃんとアマチュア無線免許を取って、会議の傍受はスマホでなく無線機で運用していれば、こんな悲劇は避けられたのではなかろうか。
でも一番の謎は、
会議の参加者が、誰も鬼瓦さんを助けようとしなかったことである。
これを助けずして、何を助けようとしていたのだろうか?
全くもって不本意である。
投稿: 明智こぶ郎🔍 | 2021年11月14日 (日) 18時44分
近くにお寄りの際は日本芸能神社に足を伸ばして!
などと言っている場合ではない。
こちらは腕がまっすぐ伸びない!のだ。
コロナワクチン注射の時に「注射した腕じゃない方を上にあげると、なんか痛いぞ」と思ってたが、
最近、腕を水平に伸ばすと肩の前方が痛い。
これがいわゆる「四十肩・五十肩」ではないか、と体育の先生に聞くと、
「肩甲骨が原因じゃないっスか」
ということだった。
「ストレッチポールがいいっスよ」
すぐに通販で買ったっスよ。
安い類似品っスけど。
さて、ストレッチポールが届くまでどうしようかと、普段見たことのない健康系の動画を見ると、ちまたでは「肩甲骨はがし」が流行っているようだ。
肩甲骨の話だからと動画を見たが、そもそも肩甲骨は剥がせるものなのか? デビルマンみたいなことか?
どの動画も、それっぽい恰好をした先生が、骸骨の人体模型で筋肉のつき方を理屈で説明したあとで、簡単な体操法を伝授している。
教えている施術は指圧風か太極拳風のどちらかが多いが、コメント欄には痛みが治ったとの感謝の念であふれかえっている。
ちょっとした信心の世界のようだ。
まあ、全ての施術をやったので、どれが効くのかもよくわからないが、6時間もストレッチばかりやっていると、さすがに痛くなかったところまで痛くなった。
湿布を貼ったら少しマシになったが、もしかしてこれが一番効くの?
投稿: 🐢💪 | 2021年11月17日 (水) 14時11分