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ちっともめでたくない重版出来

またもや愚痴なのだが。

僕が数ページだけ書いた、黄色い表紙の新書が、何とめでたく4刷になったそうだ。累計3万部だそうだから、昨今の新書としては、異例の売り上げということなのだろう。

その都度、その報告が出版社からメールで来るのだが、それがなんとも腹立たしい!というのも、いくら売れても、僕には1円も入ってこないのだ!!だから売れれば売れるほど、僕は損した気分になるのである。

こんなことばかりだから、本を書くモチベーションが下がるのである。

で、ふつうは、重版のたびにその本が執筆者のもとに送られるはずなのだが、最初に2冊送られてきただけで、あとは全然なしのつぶてである。

僕はこの出版社とは何のゆかりもないし、もともとこの新書も部外者の立場で書いたから、思いきって出版社に聞いてみることにした。

「4刷が決定したのですね。おめでとうございます。まことに厚かましいご相談なのですが、各刷ごとの本をお送りいただくというのは、難しいでしょうか。以前に別の出版社で重版が決定した際に、その都度1冊お送りいただいた経験があったのですが、もしそのような慣習がなければ、ご放念下さい。」

一応、気を遣って書いてみた。するとすぐに出版社から返事が来た。

「執筆者の方全員に重版のたびにお送りするのは費用面でも作業面でも負担が大きく、執筆者の方への献本は初版にお送りした2冊のみでご容赦いただければ大変ありがたいです。たとえば「4刷のものを10冊買いたい」などのご要望にはお応えできるかと思いますので、ご入用の際はお申し付けください。」

つまり、「重版で儲かったけど、お前らには最初の2冊だけだよ」という意味である。

ま、これ以上つっかかると、こっちの方が器が小さいと思われそうだから、引き下がることにした。

何度でも書くが、僕はこの新書がいくら売れても、1円も入ってこないのだ。せめて現物支給だけでも…って、やはり俺は、器が小さいのか???

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