ちょっとふたり暮らし
12月22日(水)
修羅場続きの仕事の、ほんの束の間の在宅勤務の日。
もうすぐ3歳9ヵ月になる娘は、ドラマの影響で、すっかり阿佐ヶ谷姉妹にハマっている。
昨晩、遅く帰ってきたら、まだ起きていて、
「いまねえ、おうたをうたっていたの」
と、あみんの「待つわ」を歌ってみせた。NHKのドラマ「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」で姉妹が歌っていた歌だ。それから、
「姉のエリコです。妹のミホです。阿佐ヶ谷姉妹です!」「ミホさ〜ん」「オツケーよ」
と、エリコさんの発するフレーズを完コピしていて、爆笑してしまった。
で、今日、娘と一緒にお風呂に入っていると、
「ねえねえ、早く阿佐ヶ谷に行きた〜い」
と言い出した。年末の休みになったら、阿佐ヶ谷に連れていくと娘と約束をしていたのだ。
「早く阿佐ヶ谷に行きたいねえ」
「〇〇ちゃん、阿佐ヶ谷にずっといた〜い」
「阿佐ヶ谷にずっといたいの?」
「だってぇ、〇〇ちゃん、エリコさんとふたりで暮らしたいんだもん」
「エリコさんと暮らしたいの?」
「うん」
「じゃあミホさんはどうするの?」
「ミホさんはひとりがいいんでしょ?でもエリコさんはふたりがいいって言ってたから、〇〇ちゃんがエリコさんといっしょに暮らす!」
なんと!ドラマの内容をよく理解していたことに驚いた。
「〇〇ちゃんがエリコさんと暮らしたら、パパとママはふたりで暮らしてね」
まことによく喋る娘である。こんな3歳児がいることをエリコさんに伝えたら、涙もろいエリコさんは、きっと泣くだろうな。
NHKのドラマ「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」が最終回を迎えた。
僕にとって感慨深いことといえば、アパートの大家さん役で出演した研ナオコである。
僕はこのドラマを観て、今から40年ほど前に放送された日本テレビのドラマ「ちょっとマイウェイ」を思い出した。代官山の小さな洋食店を舞台にしたコメディタッチのドラマで、鎌田敏夫をはじめ何人かの脚本家が脚本を書いていた。
とくに事件が起こるわけでもないのだが、何気ない会話が面白く、人と人とのつながりが感じられて、大好きなドラマだった。今回のドラマ「阿佐ヶ谷姉妹〜」にも通じるテイストである。
この「ちょっとマイウェイ」には、当時売れっ子だった研ナオコも出演していた。しかもドラマの中で、洋食店を切り盛りする主人公「なつみ」(桃井かおり)と、親友の「カツ子」(研ナオコ)は、ひとつの部屋で「ふたり暮らし」をしていたのだ。明日をもわからない生活だが、お金なんかなくったって、みんなで力を合わせればなんとか生きていけるさ、というこの当時の独特の雰囲気が、ドラマ全体を覆っていた。
そして40年後、研ナオコが阿佐ヶ谷姉妹の大家さん役で出演する。僕にはそれが、「ふたり暮らし」の先輩として阿佐ヶ谷姉妹を見守っているような存在に思えてならなかった。多分、そんなことを考えてのキャスティングではないだろうし、研ナオコがそういう感慨をもって出演したわけでもないだろう。しかし「ちょっとマイウェイ」というタイトルは、いまの阿佐ヶ谷姉妹の生き方を言い表しているようにも思われて、やはり不思議な因縁を感じざるをえない。
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