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出入り業者か

2月2日(水)

先日、ある出版社にやっと原稿を送ったと思ったら、同じ出版社から、「レターパックライト」が届いた。

早いもんだなあ。もう入稿したのか?と思って中を開けてみると、そうではなく、また新たな本の企画書が送られてきて、そこに30人のうちの一人として、原稿を書いてくれという依頼であった。

またかよ!

企画書を見たところ、どう見ても売れそうにない本である。こんな本、誰が読むのか???

しかも編集委員は、僕のことをよくわかっていないらしく、およそ僕が書くべき内容ではないテーマを依頼してきた。たぶん、編集委員が、僕のことを与しやすい人間だと思っているのだろう。そもそも、編集委員として名を連ねている人たちと僕は、それほど知り合いというわけではない間柄なのである。

僕よりも適任の人はほかにいくらでもいるのに、なぜ僕なのだろう?ははぁ~ん、さては、僕よりも適任の人たちと揉めているのだな。それで仕方なく、僕のところに話がまわってきたのだろう。

すでに全体の目次案が同封されていた。通常、最初に送られてくる目次案というのは、目次のタイトルだけ書いてあって、執筆者名は書いていない。それもそのはず、まだ執筆者から内諾をもらっていないからだ。

ところが、今回同封されていた目次案には、すべて、執筆者の名前が入っていた。その中には当然、まだ諾否を明らかにしていない僕の名前も入っている。ということは、内諾する前に勝手に名前を入れちゃっているのである。これはスジが悪い。

さて、その執筆者人を見ると、

「ははぁ~ん。俺は、このランクだと思われているんだな」

ということがまるわかりで、ひどく落ち込む。

つまり、言葉は悪いが、安く使える執筆者ばかりが並んでいるのである。

もともとがそういったランクの人々が書く本なので、やはり売れるはずなどないのである(俺も口が悪いね)。

しかも、印税はなく、書いた本が1冊もらえるというだけである。またボランティアかよ!

その執筆者グループに、アイデンティティーを感じている人からすれば、書くことでその仲間の一員を保てるということ自体にメリットはあると思うのだが、僕のようなよそ者にとっては、まったくメリットのない仕事である。

さらに不可解なのが、同封された書類のどこを探しても、原稿の分量についての具体的な数字が書かれていないことである。

たぶん、うっかりミスで原稿の分量についての記載を落としたのだと思うが、一番大事なその点を記載漏れしたことだけをとってみても、この書類がいい加減に作られたものであることがわかって、やはりかなりスジが悪い企画である。

今回ばかりは断ろうか、とも思ったが、ここで断ったら、「あいつ、お高くとまっていやがる」と陰口をたたかれるのもイヤなので、やっぱり引き受けた方がよいだろうか。

そうでなくても、今年(2022年)は大きなプロジェクトが控えていたり、力を入れて書かなくてはならない原稿があったりと、目白押しなのだ。やっぱり断ろうか。

そういえば、ライターの武田砂鉄氏が、自分がラジオ番組のパーソナリティーをつとめるTBSラジオに対して、「自分は(TBSラジオの)出入り業者」という言い方をしていたが、まさに至言である。僕もまた、出版社にとっては出入り業者の一つなのだ。そう考えれば、腹も立たない。

まずは原稿の分量を聞いてから諾否を考えることにしようか。

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