TOKYO SPEAKEASY
動画サイトを漁っていたら、「TOKYO SPEAKEASY」というラジオ番組があることを知った。TOKYO-FMの番組のようである。
番組ナビゲーター役の國村隼が、深夜のバーでの会話を盗み聞きする、という設定である。もちろんこれはあくまでも設定で、要はとりとめのない話をする対談番組である。
その中に、小林聡美と小泉今日子の対談があると知り、聴いてみることにした。2021年5月頃に放送されたらしい。
このふたりは、何といっても日本テレビのドラマ「すいか」(2003年放送、木皿泉脚本)での共演が鮮烈な印象を残している。ラジオ番組での対談は、ドラマ「すいか」における、ふたりの自然体の雑談を彷彿とさせるものであった。ドラマの中の友人関係が、実生活でもそのまま体現されている。
ふたりは同い年ということだが、友人関係、といっても、常につるんでいるような関係ではない。おそらく、一緒に心地よく仕事ができるという関係なのだろう。その証拠に、ふたりは、それぞれの友人についての話をしている。それぞれが「個」として、それぞれのテリトリーを持っている。お互いを尊重し、それでいて必要以上に干渉しない。僕にとっては、理想の友人関係である。
対談も、聴いていてじつに心地よい。このままずっと聴いていたいくらいである。三ヵ月に一度、いや、半年に一度でいいから、このふたりで、ラジオ番組をやってほしい。
調べてみると、この「TOKYO SPEAKEASY」という番組は、月~木の深夜に放送されており、毎日対談ゲストが変わるのだが、キャスティングによっては、ハズレの回もけっこう多そうである、というのは、僕の主観である。
ほかにどんな人が対談しているか、もう少し探ってみたところ、阿佐ヶ谷姉妹とガンバレルーヤの回を見つけた。2021年9月頃に放送されたもののようである。
このふた組は、文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」の毎週月曜日に共演している。
かねがね、このふた組は、ふたりのキャラクターやその関係性において、相似の関係にあると思っていたが、この番組を聴いてその思いを強くした。ガンバレルーヤのよしこは阿佐ヶ谷姉妹のエリコさんに、まひるはミホさんに重なるのである。
聴いていて笑ったのは、ガンバレルーヤに対するミホさんの言動である。
月曜日のラジオ番組で一緒になったとき、ミホさんがガンバレルーヤのところに駆け寄ってきて、
「昨日の日曜日の『イッテQ!』、まだ観てない」
と声をかけた、というエピソードである。
エリコさんのほうは、ガンバレルーヤに気を使って、「昨日の『イッテQ!』、観たわよ。よかったねぇ」と言ってくれるのに、その後にミホさんが来て、同じことを言うのかと思ったら、「まだ観てない」と言うことをわざわざ伝えに来てくれた、というのだ。
観ていないことをわざわざ伝えに行くというのが、いかにもミホさんらしいのだが、それを聴いたエリコさんが、
「なんで観ていないことをわざわざ言いに行くのよ!抜けない刀を持ってきて、それをそのまま見せて戻る人みたいじゃない!」
とツッコんでいて、その喩えの巧みさに大笑いした。
抜けない刀を持ってきて、それをそのまま見せて戻る人、というのが、思い出し笑いしてしまうほど、たまらなく可笑しい。あまりに可笑しいので書きとめておこうと思ったのである。
僕もいつか、この喩えを使う場面に遭遇したいと切に願うのだが、そのためには、ミホさんのような強烈なボケにめぐり会う機会がないとできない。
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コメント
TOKYO SPEAKEASYなら少し前にコサキンが出てましたよ。
昨晩は電力ひっ迫警報のため、ほぼすべてのコンセントを引き抜き、車中泊用ランタンと携帯ラジオ1つだけで、自主停電して過ごしましたが、
鉄筋アパートで電波状態も悪く、放送局数も少ないリアルラジオの貧弱なこと。
ファンヒーターもつけられないのに、甲子園のナイトゲーム(NHK風)をずっと聞いてました。
投稿: 🐢📻 | 2022年3月23日 (水) 12時57分
コサキンの回も聴きました。その後もずるずると、「コサキン無理矢理100%」の1989年ごろの音源を聴いたりして。
投稿: onigawaragonzou | 2022年3月24日 (木) 20時08分