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夢の親子漫才

3月11日(金)

11年前の3月12日は、都内で行われる高校の後輩の結婚式に出る予定だった。

その前日、新幹線で上京しようとして、駅ビルで時間を潰していたときに、大地震に遭った。当然、僕は結婚披露宴に参加できなくなったが、披露宴自体は、翌日に予定通り行ったという。

ということは、あの2人は、今年で結婚11周年ということか。

その披露宴では、高校時代の親友のコバヤシと2人で、漫才を披露する予定だった。結婚する2人は、僕らが漫才を披露することを決して望んではいなかったのだが、コバヤシがむりやり、余興として漫才をやろうと提案して、2人は渋々承知したのである。まるで、三谷幸喜脚本・演出の舞台「BAD NEWS GOOD TIMING (バッドニュース グッドタイミング)」を地で行くような話である。わかる人だけがわかればよろしい。

で、僕は漫才の台本を書き、電話で何度も練習をした。それだけでは不安だから、3月12日当日も、披露宴会場の近くの公園で、練習しようという計画まであった。

しかし、それは幻と終わってしまった。この顛末については、このブログのどこかに書いたと思う。

僕からしたら、大勢の人の前で漫才をする、という夢が潰えてしまって、いまでもそれが残念である。

もうコバヤシと漫才をする機会なんて、ないんだろうな。あと、一緒にやるとしたら、こぶぎさんだろうか。でもこぶぎさんとは、このブログのコメント欄で漫才みたいなことをやっているからなあ。

で、ふと思いついたんだが、もうすぐ4歳になる娘と、「親子漫才」というのはどうだろう。

「ねえねえ、パパ、見て見て」

(手に写真を持っている)

「なに、それ」

「保育園の写真」

「何が写ってるの?」

「おともだち」

「どんなおともだち?どれどれ」

「えっとねえ、これがぁ~、エイシ君」

「エイシ君」

「これがぁ~、ハル君」

「ハル君ね」

「これがぁ~、セイナちゃん」

「セイナちゃん」

「これがぁ~…、あれ、誰だっけ」

(といって、メガネをおでこにずらして写真を凝視する)

「ちょっとちょっと!なんでメガネをおでこのほうにずらすの?」

「だってパパがいつもやってるでしょ」

「あのねえ、それはパパが老眼だからだよ!君は老眼じゃないでしょ。頼むから保育園でやらないでよ、恥ずかしいから」

「おお、ミホミステイク!」

「それは阿佐ヶ谷姉妹のミホさんのセリフでしょ!」

「結局、おばさんなのよね」

「あなた、おばさんじゃなくて保育園児ですよ!いい加減にしなさい!」

「どうも、失礼しました」

…的な、漫才。いま思いつきで考えただけなので、もう少し膨らませて4分くらいのネタにしたい。

しかし披露する機会がない。

そういえば、ラッパーのダースレイダーさんが、余命5年を告げられてから今度の4月で5年が経ち、「満期5年」のイベントをやると言っていた。

僕も大病を患ってから、今度の7月で5年になる。僕もダースさんにならって、「満期5年」のイベントでもするかな。

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コメント

毎度、漫才台本添削サービスをご利用いただきましてありがとうございます。
さっそく、玉稿を拝読させていただきました。
大変ほのぼのとして面白い内容と思いますが、例えば、「完熟フレッシュ」のように、子供がツッコミで、親がボケになるように入れ替えた方が、世の常識と反対になって、さらに面白くなるかと思います。
以下のように、加筆修正させていただきましたので、ご参考になさって下さい。
またのご利用をお待ちしております。

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親子漫才台本「昭和」

(鬼瓦=ボケ、スヨン=ツッコミ)

鬼「ねえねえ、見て見て」

(手に写真を持っている)

ス「なに、それ」

鬼「パパの保育園の写真」

ス「いつの時代だよ」

鬼「これがパパのおともだち」

ス「どいつもこいつも昭和の子供の顔してんなあ」

鬼「えっとねえ、これがぁ~、男(アダム)君」

ス「アダム君」

鬼「これがぁ~、翔馬(ペガサス)君」

ス「ペガサス君ね」

鬼「これがぁ~、愛羅(ティアラ)ちゃん」

ス「ティアラちゃん」

鬼「これがぁ~…、あれ、誰だっけ」

ス「あのさー、昭和の時代にそんなキラキラネームなんていないでしょ」

鬼「そんなことないよ。だって、僕って帰国子女だから、友達も外国風の名前ばかりだったんだよね(といって、メガネをおでこにずらしてスヨンを凝視する)」

ス「あのねえ、恰好つけてるふりをして、メガネずらして老眼を隠してんじゃないよ。大体、帰国子女だったら、なんでパパの名前が「権蔵」なんだよ」

鬼「おお、権蔵ミステイク!」

ス「それは阿佐ヶ谷姉妹のミホさんのボケでしょ!」

鬼「結局、おばさんなのよね」

ス「ネタのパクり先まで昭和だなあ! もお、いい加減にしなさい!」

鬼・ス「どうも、失礼しました」

投稿: 🐢👨🏻🎙️👧🏻 | 2022年3月12日 (土) 21時39分

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