老眼芸
3月8日(火)
もうすぐ4歳になる娘は、「大泉さんのちょんまげ」(大河ドラマ「鎌倉殿の13人」)に夢中である。
すごいのは、テレビCMで一瞬、中村獅童が出た時に、「あ!大泉さんのちょんまげに出てた人!」と見逃さない。たしかに中村獅童は、梶原景時役で出演している。
三谷幸喜作の喜劇「社長放浪記」のDVDを観ていると、佐藤B作が出てきたところで、「あ!大泉さんのちょんまげに出てた人!」と叫んだ。佐藤B作も、三浦義澄役で出演している。
いずれも、そんなに出番が多いわけではないのだが、それでも、はっきりと覚えているのは、才能なのか?普通なのか?
保育園の友だちのエイシ君は、図鑑が大好きで、いろいろな虫を瞬時に見分けられるそうなのだが、うちの娘はどうやら、いぶし銀の俳優を瞬時に見分けるのが得意なようである。こんなことなら、図鑑を買い与えておけばよかった、と後悔する。
保育園では、たまに「保育園だより」が配られる。むかしでいう「ガリ版刷り」みたいな質のよくないコピーで作られたもので、保育園での園児の活動の様子を、手書きの文章と解像度の低い白黒の写真で構成している。写真には、保育園の園児たちが遊んでいる様子が写っている。しかし、写真が小さくて、写っているのが誰なのかがよくわからない。
娘はその「保育園だより」をもってきて、写真に写っているお友達が誰なのかを説明してくれた。
「これは、ハル君、これは、ツムちゃん、これは、セイナちゃん」
と、指を指しながら説明してくれるのだが、ひとり、どうしてもわからないお友達がいた。
「だれかなあ」
そう言うと娘は、自分がかけている眼鏡をおでこのほうにずらして、裸眼でその写真をのぞき込んだ。
おいおい!それは、俺がいつもやっている、「老眼のポーズ」ではないか!!!
字が見えにくいときに眼鏡をおでこにずらす「老眼のポーズ」を、いつの間にか娘がマネをしている!
「あんたはやらなくてもいいんだよ!老眼じゃないんだから!」
と突っ込んだが、あれは知ってやっているのか、知らないでやっているのか…。もし知ってやっているのだとしたら、笑わせにかかっているとしか思えない。もうすぐ4歳になる娘の老眼芸は、それはそれで爆笑ものだが、親の老眼がバレるので、頼むから保育園ではやらないでほしい!
3歳にして、すでに芸が老成している。いぶし銀の芸とはこのことである。
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