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阿佐ヶ谷発

4月19日(火)

ちゃんと追っかけているわけではないが、最近は阿佐ヶ谷姉妹を観ない(聴かない)日はない、というほどの勢いである。

文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」は、今週はスペシャルウィークということで、「大竹メインディッシュ」のゲストも豪華である。

阿佐ヶ谷姉妹がパートナーだった昨日(月曜日)のゲストは、作家の五木寛之だった。今日の通勤の車中で聴いた。

たまたま縁がなかったのか、五木寛之の小説は、いままで1冊も読んだことがない。映画「青春の門」を、2作品ほど観た程度である。しかし、本を読んだことがなくても、五木寛之の名前を知らない人はいないだろう。それはすごいことである。

で、恥ずかしながら、初めて五木寛之の語りをちゃんと聴いたのだが、語り口がとてもよい。まことにエラそうな言い方だが、表現の隅々に至るまで、配慮が行き届いていると感じたのである。

総じて、文筆家は喋りが上手である。よい文章を書く人は、よい語りをする。これは以前、NHKのアナウンサーだった鈴木健二氏が、何かの文章で書いていたと記憶する。

もっとも、「大竹メインディッシュ」にゲストに出てくる文筆家の中には、ちょっと下世話な物言いをしたり、ちょっと横柄な物言いをしたりしている人もいる。五木寛之の語りがそれとはまったく違う次元にあるのは、長い間ラジオに携わってきたからだろうな。それに、戦中戦後の過酷な体験もまた、その語りを裏打ちしているのだろう。

よいものを聴いたなあ。

夜遅くに帰って、今度は、昨日に録画したNHKの「阿佐ヶ谷アパートメント」の3回目を観た。

番組の後半の「初めての2人旅」というコーナーがおもしろい。今回は、ボディービル以外の世界を知らないという10代の若者・坂本さんが、視覚障害者の片岡さんと、1泊2日のキャンプ生活をする、という。

片岡さんが、めちゃめちゃおもしろかった。坂本さんが天然ボケをかますと、片岡さんがすかさずツッコミを入れる。

テントを組み立てるときに、わからない部品があると、坂本さんは片岡さんに、

「これ、何すかね?」

と聞くのだが、

「俺に聞くなよ!」

とツッコむ。このタイミングと言い方がすばらしい。片岡さんは芸人ではないけれど、ちょっと志村けんを連想するほどである。

そういう芸人がもっと現れてもいいんじゃないだろうか、と思ったりした。志村けん並みにおもしろい人が現れたら、全力で応援して、全力で笑おう。

よいものを観たなあ。

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