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くたばれ!関係消費

4月15日(金)

今週も、よくぞ、よくぞ、金曜日までたどり着きました。

今週は、全力で走り抜いた1週間だった。

月曜日の午前中は力仕事、火曜日は朝から夜まで職場で来年のイベントの打合せ、水曜日は新幹線と在来線を乗り継いで4時間以上かかる場所で来年のイベントの打合せ、木曜日は朝から夕方まで病院をハシゴして定期の検査。そして今日、金曜日は朝から夜まで今年度から始まるプロジェクトの打合せ。

「新年度早々、こんなに飛ばしていたら、もちませんよ」

と同僚に言われた。しかしどうにも、気ばかりが焦ってしまって、予定を詰め込んでしまう。

夜10時、TBSラジオ「アシタノカレッジ金曜日」を聴きながら、車を運転して家に帰る。

今日のゲストは芸人のマキタスポーツ氏だった。

TBSラジオリスナーなら、「東京ポッド許可局」の3人のうちのひとりでおなじみなのだが、恥ずかしながら僕は、「東京ポッド許可局」を聴いたことがない。どうも聴くタイミングを逃したまま、今の今まで来てしまったのだ。

マキタスポーツ氏に対するイメージは、その風貌から、粗暴な感じの人なのかと思っていたら、全然違っていた。非常に論理的で、冷静で、誠実に話をする人なのである。

とくに僕がグッときた会話は、以下のくだりである。

武田 エッセイの中で、芸人さんには、石のような目をする人と、星のような目をする人(キラキラしている人)がいると書いてますけれども、マキタスポーツの「目」は、石と星の、どちらですか?

(マキタスポーツは少し考えて)

マキタ 「東京ポッド(許可局)」の話をしてもいいですか?

武田 ええ

マキタ 「東京ポッド(許可局)」は、サンキュータツオとプチ鹿島と僕と3人でやっておりますが、その中でいちばん星の目に近いのは、僕じゃないかなと思います。

…ここから話が展開していくのだが、一見、何の変哲もないこのやりとりに僕がなぜグッときたかというと、「『東京ポッド(許可局)』の話をしてもいいですか?」と、武田砂鉄氏にことわりを入れているからである。

つまり、「身内の話を持ち出してもいいですか?」と、ことわったうえで、話を進めている。

言ってみれば、

「座席のリクライニングを倒してもいいですか?」

と、新幹線の前の座席の人が後ろの座席の人に言うようなものである。それと同じで、これから話すことは馴れ合いの身内話にならないように配慮しますよ、というメッセージだと、僕は受け取った。

この部分だけでなく、40分ほどのトークを通じて、芸人の身内話という安易な話の転がし方をまったくせずに、一般論として抽象化できるような話にすることで、リスナーの共感を得る、あるいはリスナーに考えさせる、という姿勢を貫いている。

芸人の身内話、すなわち、誰が先輩で誰が後輩だとか、誰と誰が仲がいいとか悪いとか、芸人の関係性がわかっていないと理解できない笑いを、「関係消費の笑い」というのだそうだ。そのアンチテーゼとして、「関係消費」を極力排して話そうとするマキタスポーツ氏の姿勢に、芸人としての誠実さを感じたのである。

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