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シン・ウルトマラン

5月15日(日)

今日は4歳の娘と二人で過ごす日である。こういうときは、映画館に連れていって映画を観ることにしている。

前回は「シング ネクストステージ」だったが、今回は、封切りしたばかりの映画「シン・ウルトラマン」一択である。

「『シン・ウルトラマン』をみせても、理解できないんじゃないの?」

と、家族には言われたが、僕が観たいんだから仕方がない。

少し前に、NHKのBSPで放送されていた『ウルトラセブン 4Kリマスター版』を毎週観ていて、そのときに娘も一緒になって観ていたので、いちおう、ウルトラセブンが怪獣と戦うというコンセプトについては、下地はあるのである。

あと、以前「光の国との姉妹都市」に仕事に行ったときに、お土産にウルトラマンの表紙デザインのノートだったかを買ってきたので、いちおうウルトラセブンだけでなく、ウルトラマンに対する認識もある。ただし、「ウルトラマン」とは言えずに、「ウルトマラン」と言ってしまう。また、ウルトラセブンとウルトラマンの区別がついているかどうかは、よくわからない。

しかし、現在上映中の映画から選ぶとすれば、どう考えても『シン・ウルトラマン』しか考えられないのである。

子どもの頃、父に映画館に連れられて、映画を見に行った。当時、「東映まんがまつり」という子ども向けのプログラムが上映されていた。ただ僕は、どちらかというと、東宝系の「東宝チャンピオンまつり」のほうが好きで、そこでよくゴジラの映画をスクリーンで観たのだった。

父は、ことさら映画が好きというわけではなかったので、おそらく僕が観たいと希望して、連れていってもらったのだと思う。僕は父に連れられて映画館で映画を観るというのが楽しみだったから、せめて僕も、娘に同じ思いを味わわせてあげたいと思っている。それに、「映画の学校の良い生徒になる」というのは、大林宣彦監督が僕の娘に託した「遺言」でもあるので、その「遺言」も、守らなければならない。

さて、『シン・ウルトラマン』は、冒頭のタイトルのところから、東宝映画や、テレビのウルトラマンシリーズへのオマージュにあふれていた。この点は、『シン・ゴジラ』を初めて観たときの印象と同じである。

今回観てすごいなと思ったことのひとつは、前回の『シン・ゴジラ』に出演した主要キャストと、今回の主要キャストが、ほとんど重なっていないということである。総入れ替えと言ってもいい。今回主演をつとめる斎藤工は、『シン・ゴジラ』のときに自衛隊の第1戦車中隊長役で、一瞬だけ出演している。劇場で観たときに、「あれ、いまの斎藤工じゃね?」と気づいたていどの「チョイ役」であった。

あと、竹野内豊も『シン・ゴジラ』に続いての出演である。役柄は、『シン・ゴジラ』のときと同じようにも思えたが、定かではない。気がついたのは、それくらいである。

ものすごく大雑把に言えば、長谷川博己(シン・ゴジラ)が西島秀俊(シン・ウルトラマン)にあたり、石原さとみ(シン・ゴジラ)が、長澤まさみ(シン・ウルトラマン)にあたり、市川実日子(シン・ゴジラ)が早島あかり(シン・ウルトラマン)にあたり、高橋一生(シン・ゴジラ)が有岡大貴(シン・ウルトラマン)にあたる、といった感じかなぁ。

あと、「禍特対」の班長(西島秀俊)の上司の室長役が田中哲司なのだが、この俳優は、映画やドラマでやたらといろんな「室長」役をやっているような気がする。きっと「室長顔」なのだろう。

総理大臣を始めとする各大臣役も、『シン・ゴジラ』と重なるところがひとつもない。

『シン・ゴジラ』に引き続き、『シン・ウルトラマン』は、庵野脚本の特徴としてあいかわらず情報量が多い。もちろんそれ自体は好きなのだが、人類とゴジラという二項対立的な構造だった『シン・ゴジラ』は、メタファーとしては比較的わかりやすかったと思う一方、『シン・ウルトラマン』の場合は、怪獣のほかに、ウルトラマンや他の「外星人」など、かなり複雑な構造をもっているので、およそ4歳児には理解できないものだっただろう。僕でも、何度か見直してみないとわからないところがある。

しかしそれでもいいのだ。映画を見終わったあとに娘に聞くと、斎藤工の顔写真を指して、「この人が新しいウルトラマン」と言ってみたり、山本耕史の顔写真を指して、「この人が指を鳴らすと、思い通りのことが起こる」とか、断片的には正確な理解をしていた。それだけで十分である。

テレビシリーズのウルトラマンのいくつかのエピソードが下敷きになっていて、それを庵野流に新解釈した、といった内容で、テレビシリーズを観ていた世代にも楽しめる。しかもそのエピソードはいずれも、金城哲夫の脚本のものばかりなのは、たんなる偶然だろうか。

エンドクレジットのところで、「ウルトラマンCG原型モデル」と「モーションアクションアクター」として「古谷敏」の名前があったのは感慨深かった。

ひとつだけ欲を言えば、マムシさんに出演してもらいたかった。

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