« 今日の反省 | トップページ | 対話は続く »

ふたたび、ムーンライダーズ

ムーンライダーズのことを書いても、このブログの読者にはまったく関心を引かないだろうなぁと思っていたら、高校時代の親友・元福岡のコバヤシから、ムーンライダーズに関する、熱いメールが来た。

「鬼瓦殿

こんばんは。コバヤシです。

このところこれと言ってネタも無く、貴君にメールすることも暫く無さそうだなあと思っていたのですが、ムーンライダーズの話を読み、またメールせざるを得なくなってしまいました。

貴君のブログでは、ムーンライダーズを紹介したのは中学時代の友達か、私のどちらかだろうと書いていましたが、恐らく私では無いと思います。

何故ならば、私がムーンライダーズを知ったのは社会人1年目の年で、しかも、その知った理由はと言えば学生時代に出入りしていた武蔵野市にある某国立大学のジャズ研で知り合った女の子のバンドに何故かボーカルとして雇われ、その某大学の学園祭でムーンライダーズの「マスカット・ココナッツ・バナナ・メロン」を歌わされたからです。この話を貴君にした記憶は無いので私ではないだろうと思った次第です。

余談ながら、その時にもう一曲歌ったのが矢野顕子の「相合傘」で、更に自慢げに書くと、そのバンドのドラムは前年私のバンドでドラムを叩き、後年、我々の高校の先輩の大西順子のヨーロッパツアーに参加した広瀬君でした。

その時、広瀬君は何を思いながら私のボーカルのバックでドラムを叩いていたのかは全く不明です。当時も怖くて聞けませんでした。

前置きが長くなりましたが、その時にムーンライダーズを知り、7~8枚CDを買い、その格好良さに痺れファンになってしまいました。

特に好きだったのは初期の70年代よりも80年代で、テクノポップの影響を受け余りにも時代から先行し過ぎて発売が延期された「マニア・マニエラ」、その為仕方なく?制作した「青空百景」、サエキけんぞうや蛭子能収を作詞に導入したこれまた先鋭的な「Don't Trust Over Thirty」(このアルバムの多くの曲はE.D MORRISON作曲になっていますが、賢明な貴君であればこれが何の洒落か判りますね!)などです。

尖がっていながらも、メロディアスで独特な詩の世界はジャズばかり聞いていた私には非常に新鮮で、当時、今更ながら聞き始めた矢野顕子と共に私の中では日本のポップス界のレジェンドとなっています。

この辺りのミュージシャンは結構、交流が有り、矢野顕子は自分のアルバムでムーンライダーズの鈴木博文の「大寒町」やムーンライダーズのアルバムに入っている「ニットキャップマン」なども取り上げています。

その後、矢野顕子はジャズ的要素が高かったことも有り、六本木PIT INNやBLUE NOTE東京他にライブを何度か聴きに行ったのですが、ムーンライダーズは未だ行けず終いで、もうバンドはとっくに消滅していたと思っていたので、貴君のブログを読み「お~!」と少し興奮気味になりメールをしてしまった次第です。

昨晩、多分、10年振り以上で前述のアルバムを聞いて見ましたが、やはり格好良い!!

我々YMO世代は、どうしてもこの辺りの音楽に行きあたってしまうのでしょうね。」

コバヤシは、僕にムーンライダーズがいいと言ったのは自分ではない、と書いているが、僕はやはりコバヤシから聞いた可能性が高いように思う。

コバヤシが社会人1年目、ということは、僕が大学院生だった頃だが、その当時、コバヤシとよく、都内の蕎麦屋をめぐっていたと記憶する。その際に話を聞いていた可能性がある。

メールの中に矢野顕子の話が出てくるが、コバヤシが矢野顕子のアルバム「SUPER FOLK SONG」を絶賛していたことをはっきりと覚えている。これは1992年に出されたアルバムだから、僕が大学院に入った年、コバヤシが社会人1年目の年である。だから学生時代にこの話を聞いていたはずはない。

だから、社会人になったコバヤシから、ムーンライダーズの話を聞いていたとしても、おかしくはないのである。

ちなみに、ムーンライダーズの鈴木博文が作詞・作曲し、あがた森魚が歌った「大寒町」は、「SUPER FOLK SONG」の中で矢野顕子によりカバーされているが、僕もこの曲は大好きである。

ムーンライダーズと矢野顕子といえば、前回に書いたかしぶち哲郎の「リラのホテル」は、矢野顕子との共作だし、コバヤシのいうとおり、あの界隈のミュージシャンは、みんな交流があったのである。

先日のラジオの話に戻ると、司会の大竹まことに、「バンドが長続きする秘訣は?」と聞かれて、

「ヒット作(代表作)がないこと」

と答えていたのが印象的で、僕自身の仕事や生き方を考える上でも、励まされる言葉であった。

蛇足だが、E.D MORRISONは、アナグラムである。

|

« 今日の反省 | トップページ | 対話は続く »

コバヤシ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 今日の反省 | トップページ | 対話は続く »