僕はラーメンからできている
6月22日(水)
午後から都内で、来年のイベントに関する打合せを6時間以上にわたって行い、すっかりヘトヘトになってしまった。
帰宅すると、もうすぐ4歳3か月になる娘が、起きていた。
娘は最近、寝付きが悪い。暑さのせいなのか、それとも、僕が遅くに帰宅することにより睡眠のペースを乱されるからなのか、わからない。
僕はいつも心配して、
「眠れないの?」
と娘に聞くのだが、娘はきまって、
「眠れるよ」
と反論し、自分の寝付きの悪さを決して認めない。
だが、今日。
「○○ちゃん(娘のこと)、どうして眠れないかわかる?」
と聞いてきた。
「どうして眠れないの?」
と聞くと、
「だって、『僕はラーメンからできている』から!」
と答えた。
僕は爆笑した。
「すごいねえ、天才だよ!」
僕は娘の言っていることを瞬時に理解した。
さて、どういうことでしょう?ま、これだけではナンダカヨクワカラナイ。
実は最近、録画しておいた映画『南極料理人』を、娘はくり返し観ている。どうやらお気に入りの映画のようだ。
映画『南極料理人』は、そのタイトル通り、堺雅人扮する西村が、南極観測隊の料理人となって、隊員たちに料理をふるまう、という内容なのだが、そこに登場するメンバーが、じつに個性的な役者ばかりである。
最年長である「隊長」こと、きたろうを筆頭に、生瀬勝久、豊原功補、高良健吾、古舘寬治、黒田大輔、小浜正寛という面々である。
隊長のきたろうさんは、ラーメンが大好きで、毎晩、夜中にこっそりと、南極の在庫のラーメンを食べていたところ、ついに南極にストックしてあったラーメンが尽きてしまった。南極だから当然、買い出しに行けるはずもない。在庫がなくなったら、もうそれっきりなのだ。
それに気づいた西村(堺雅人)が、
「もうラーメンはありません」
と言うと、きたろうさんは、ほんとうに悲しそうな表情をする。この表情が、たまらなく可笑しい。この表情を見るだけでも、この映画を観る価値がある!
ある夜、きたろうさんは、熟睡している西村(堺雅人)の部屋を訪れた。
「西村くん、眠れないよ」
驚いて目を覚ます西村。
「西村くん、僕の身体はね、ラーメンでできているんだよ」
訴えかけるような目で、ほんとうに深刻そうに話すきたろうさん。この表情がまた可笑しい。
西村(堺雅人)は、「そんなこと僕に言われても…」と、眠り目をこすりながら、きたろうさんの深刻そうな顔を見つめる。
…僕は、娘の「僕はラーメンからできている」という言葉を聞いて、映画のこの場面を瞬時に思い出したのである。
娘は、この場面が、映画の中でいちばん面白いと思ったのである。それを、自分の眠れない理由に使うなんざ、粋だね。天才的だね。
2時間の映画で、いちばん印象に残ったセリフが、きたろうさんの「僕の身体はラーメンでできている」というセリフだったのかよ!笑いのセンスがパパと同じじゃないか!
このエピソード、きたろうさんが聞いたら喜ぶんじゃないだろうか。だってあの映画ではきたろうさんがいちばん面白いと言っているようなものだもの。「大竹まこと ゴールデンラジオ」の水曜日宛てに、メールを出してみようかしら。
…いや、どうせ紹介されないから、やめておこう。
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