ゆたさん
先週、ニッポン放送「ナイツザ・ラジオショー」に伊集院光さんがゲスト出演していたというので、聴いてみた。
久しぶりに笑組(えぐみ)の内海ゆたおさんの話題が出ていた。
10代の頃、ニッポン放送「三宅裕司のヤングパラダイス」を熱心に聴いていたが、「おばけ番組」だった「ヤンパラ」が終わった後に始まったのが、1990年4月から始まった「内海ゆたおの夜はドッカーン!」だった。
「ヤンパラロス」に陥った僕は、後継番組をすっかり聴かなくなったのだが、「夜ドカ」はわずか1年ばかりで終了し、「伊集院光のOh!デカナイト」が始まる。もうこのころになると、夜10時台のラジオをほとんど聴かなくなった。
「夜ドカ」がわずか1年で終了したのは、「ヤンパラ」があまりに「おばけ番組」すぎて、その後継番組としてのプレッシャーに、内海ゆたおさんのメンタルがやられてしまったから、というのは、有名な話である。ナイツのラジオ番組でも、その話題が出ていた。
そういえば、内海ゆたおさんって、いまどうしているのだろう?と思い、動画配信サイトを検索してみたら、YouTubeチャンネルを持っていた。
久しぶりにみるゆたさんは、かつてのイメージとはまったく違い、すっかり痩せていて、ちょっと老けた感じになっていた。伊集院さんと同い年といわれると、伊集院さんのほうがとても若く見える。やはりテレビに出ている人は、見られているという意識がはたらくのか、見た目が老けないのだろうか。
テレビやラジオではまったく露出がなくなったゆたさんが、いまでも「笑組」を解散することなく、舞台に出続けているという。
ゆたさんの喋りは、じつにおもしろく、よどみなかった。なにより、いまでも笑組を続けていて、舞台で漫才をやっているということに、いまさらながら驚いたのである。いま、肩肘張らないラジオをゆたさんがやっていたら、絶対に聴くだろうな。
YouTube番組のなかで、1990年の『Olive』という雑誌で特集されていた「人気お笑い芸人ランキング」というのが紹介されていて、それがおもしろかった。当時のお笑いランキングは、以下の通りである。
1位 ZーBEAM(ズ・ビーム)
2位 爆笑問題
3位 笑組
4位 ダウンタウン
4位 ウッチャンナンチャン
6位 テンション
7位 松竹梅
8位 デンジャラス
9位 鮫島伸一
10位 バカルディ
なんと笑組が3位に入っている。この年は、ゆたさんがニッポン放送のラジオをしていたときだから、笑組の知名度が高かったのだろう。
もともと笑組の2人は、内海好江師匠の弟子で、どちらかといえば、テレビ的というよりも、演芸場で活躍する漫才師だった。そのスタンスは、いまでも変わらない。
1位の「ZーBEAM」は、僕の記憶にはほとんどなかったが、当時は人気の頂点を極めていた。バカルディ(現さま~ず)や、もしかするといまの東京03など、その後の東京のコント師に絶大な影響を与えたようである。たしかに動画配信サイトでそのときのコントを見てみると、かすかに記憶がある。コンビのひとり、いまでも俳優活動をしている阪田マサノブさんは、東京03の角田さんを彷彿とさせると、ゆたさんが言っていたが、まったくもってその通りである。このあたり、もっと再評価されてもいいのではないだろうか。
なにより、笑組が解散せずに、いまでもお笑いを続けていることがすばらしい。メディアへの露出なんぞ関係がない。ブレずに続けていることが力になるという姿勢が、自分にも励みになる。
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