座席運
この話、わかってくれるかなあ。
8月5日(金)
過酷な出張も終わり、夕方、新幹線に乗って帰途につく。
駅の自販機で、新幹線の指定席券を買おうとして画面を操作すると、数分後に到着する新幹線に空席が多い。ふつう、新幹線の乗客は、2列シートの窓側の席が最初に埋まり、次に3列シートの窓側が埋まり、その次に3列シートの通路側が埋まる、という順番だとおもうのだが、2列シートの窓側の席にはまだ空席がある。ということは、そうとうにすいているという証拠である。僕は迷わず、2列シートの窓側の席をとった。通路側は空いているはずだから、ゆったりと使って疲れを癒やそう。
で、新幹線に乗ったら、ビックリすることに、僕の席の隣(つまり通路側の席)にすでにおばちゃんが座っていた!
何かの間違いでは?と最初は思った。だって、その車両で、2列シートの通路側に座っている客なんか、ひとりもいないんだもの。それより何より、3列シートの窓側にも空席が目立っているぞ!それほどすいているのだ。
他に空いている席はたくさんああり、その気になれば窓側の席も座れるはずなのに、なぜそのおばちゃんは、2列シートの通路側の席をわざわざ選んだのか?意味がわからない。そしてそれがよりによってなぜ僕の席の隣なのか?
僕があとから乗車して、窓側の席に座ろうとすると、「隣に人が座るのかよ!」と、一瞬でも不機嫌な顔になりそうなものだが、そのおばちゃんは顔色ひとつ変えない。むしろ不機嫌なのは、僕のほうである。
だって、僕よりも前からその新幹線に乗っているそのおばちゃんは、席を予約した段階で窓側の席に十分な空きがあったはずなんだぜ。なのにあえて通路側に座るって、どういうこと?
よく、トイレが近い人が、すぐにトイレに行けるように通路側に座ることはあるが、そのおばちゃん、まったくトイレに立つ気配がない。
それどころか、本を読んだりスマホをみたりすることもなく、居眠りをすることもない。
ただひたすら、じっと同じ姿勢で、目を見開いて、前の座席の背もたれの1点を見つめているだけなのである。
僕は本を読んでいても、隣のおばちゃんが気になって、内容が入ってこない。おばちゃんのほうは、僕のことがまったく気にならないのか、あいかわらず目を見開いて、前の座席の背もたれを凝視している。
(このおばちゃんはいったい、この3時間近く、何を考えているのだろう?)
と気になって仕方がない。
新横浜駅について、かなりの人が降車した。ふつうそうなると、座席がかなり空くので、席を移動したりするものなのだが、ずっとその席に座ったままである。
コロナ禍ではとくに、ソーシャルディスタンスが気になるので、通路側の座席を希望する場合は、3列シートの真ん中の席が空席であることを確認した上で、3列シートの通路側に座るのがふつうである。そのおばちゃんは、そんなことにぜんぜんこだわりがなかったのだろうな。
結局そのおばちゃんは、自分が降車する品川駅までその座席をてこでも動かなかった。ほんとうに僕は、座席運がない。
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